管理棟数1,900棟、管理戸数2万8,000戸の実績~上村建設に負けないブランドを確立させたい(前)
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福岡県の建設不動産業界でトップをひた走るウエムラグループ。グループの賃貸不動産管理会社、ハッピーハウス(株)に今年2月から上村建設(株)で常務取締役を務める上村英輔氏が新代表取締役社長に就任した。グループ全体の事業承継の一環としての見方もあるが、組織内改革のチャンスと意気込む。新代表にストックビジネスを支える同社の今後の方向性を聞いた。
ハッピーハウス(株) 代表取締役社長 上村 英輔 氏
地域から必要とされる企業を目指す
――ハッピーハウス(株)の代表取締役社長就任おめでとうございます。業界からはグループの事業承継のワンステップであると捉える声が聞こえています。
上村英輔氏(以下、上村) ありがとうございます。上村建設(株)を含めたグループとしての引き継ぎを進めているところではあります。一度にすべてを譲り受けることはできませんので、徐々に進めているというところです。
――ハッピーハウスの前身でもある、上村建設の不動産管理部門創業から数えて、35年。このタイミングでの代表交代にはどんな意味が?
上村 上村建設のブランドはある程度確立されていますが、ハッピーハウスのブランディングはこれからです。「上村建設が建築した物件を管理すれば良い」というだけでは、競合他社からみれば、怖い存在ではありません。ハッピーハウスという社名を知らない方も多く、まだまだ認知されていないということを実感します。ウエムラグループを引き継ぐ過程のワンステップという側面もありますが、それよりも社内的にも対外的にも「上村建設の子会社」という意識が残っているのは、よろしくありません。もちろんハッピーハウス社員に非があるわけではなく、グループでもそのような位置づけだったからです。
――グループ会社であることによる弊害もあったわけですか。
上村 子会社という意識があり、ハッピーハウス社員が自由に意見をいえなかったことも事実です。ですから、これまでは守ることしかできなかった。今、社員にはしっかりハッピーハウスのブランドを確立すること、そして、守りだけではなく、チャレンジすることの重要性を伝えています。それらを社長が変わることをきっかけに実現していくために、いくつかのミッションをクリアしつつ、能動的に仕事をしようと声をかけています。“新生”ハッピーハウスとして「失敗を恐れずチャレンジングな不動産のプロ集団」を目指すとともに、これまで培ってきた「管理事業の質をさらに高め、地域から必要とされる企業」を目指していきたいです。
――グループ内での人的交流は?
上村 建設・不動産は業種柄、切っても切れない関係にあり、それぞれの分野における考え方を学ぶことはこれからの厳しい時代を生き抜いていくうえで非常に重要なことであると認識しています。ウエムラグループでは約2年前より人事交流制度を整えており、会社としても積極的な人的交流を推進しているところです。
――新たにどのような取り組みを実行していきますか。
上村 現在、弊社が中央区薬院に所有するビルを改装中で、これまではハッピーハウスの準本社として使用していたところを、グループの「薬院サロン」として5月下旬より開設します。ここに建設・不動産を始め、異業種の方々とのふれあいの場をつくります。社内会議、打ち合わせや重要なクライアントとの契約の場と、使い方はさまざまです。これまでの本社や支店内の空間には特別感はありませんでしたので、くつろぎの空間をどこかに構えたいと思っていたのです。グループ内での交流に加え、協力業者、またはオーナーさまに向けて情報発信の場に活用したいと考えています。
(つづく)
【文・構成:東城 洋平】<COMPANY INFORMATION>
ハッピーハウス(株)
代 表:上村 英輔
所在地:福岡市博多区住吉4-3-2
創 業:1983年3月
設 立:1996年8月
資本金:2,000万円
売上高:【(※)ハッピーハウスグループ】
(18/10)50億2,806万円
【ハッピーハウス単体】
(18/10)25億9,800万円
※ハッピーハウス(株)、ハッピー住宅保証(株)の2社法人名
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