2024年11月30日( 土 )

中国経済新聞に学ぶ~「パパと結婚するのをやめて、大学に進んで」(前)

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 「母の日」に際し、微博(ウェイボー)上では、「もし若い時の自分の母親に会えたとしたら、どんな言葉を彼女にかける?」という話題で盛り上がっている。その答えの中でランキングの上位に入ったのは、次のような回答だった。

 「パパと結婚するのをやめて、大学に進んで。もっと充実した生活が待っているはず」

 「パパと一緒にならないで。思い切って自分のやりたいことをして」

 「ママがもっと良い人生を送ることを願っているわ。私がこの世に誕生するかどうかなんて、どうでもいいから」

 このような答えから、多くの中国人家庭の現状を伺い知ることができるかもしれない。

 両親はまるでそれが義務であるかのように結婚し、子供を産んでいるが、親になることに、一体どのような意味があるのかについては考えてもいなかったようだ。

母親になることに一体どんな意味があるのか?

 2年前に子供を産んだ29歳の張清さんは、母親になることでもたらされたすべてが不思議な体験だったと感じていた。

 妊娠中に感じた胎動から、赤ん坊が歩き始めて口をきくようになるまで、息子の一挙一動はすべて、母親である張さんの影響を受けており、その話し方から訛り、食習慣、性格まですべてに彼女の面影を見ることができるという。

 ある時、息子が床に寝ころんだまま、「ママ、ママ、僕を抱いて、抱っこして」と甘え続けたことがあり、食事中だった張さんは、息子に自分で立ち上がるように言ったが、いうことを聞かず膠着状態になったという。結局は息子の、「ママ大好き。僕を抱っこして」の一言にほだされて、張さんはすぐさま息子を抱き上げた。その瞬間、彼女は母親として最も満ち足りた思いを感じたという。それでも張さんは、出産を経験していない女性に対して、「じっくり考えてから行動に移すように」と勧めている。

 結婚は、既婚の人は抜け出したく、未婚の人は結婚したいと感じるようなものだが、母親になるということは、車で狭い路地に入っていくようなもので、多くの場合、進退窮まり、身動きが取れなくなるようなものだと言ってもいいかもしれない

 張さんと夫は、卒業後すぐに結婚した。仕事がまだ不安定だった時期に彼女は妊娠し、彼女の母親が子育てをサポートしてくれたが、それでも仕事への影響は避けられなかった。2度の転職を経て、今は求職中の身だ。再就職するには心配の種も尽きない。もし就職試験の準備をしようと思ったら、2週間ほど子供を預けなければならないという。

 張さんがより身につまされたことは、子供を産み落としたその瞬間から一生、その子供に対する責任を負わなければならないことだ。これは、自分の優先順位が変わることを意味する。個人としての自分よりも先にまずは息子の母親でなければならないからだ。

(つづく)


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(後)

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