2024年11月23日( 土 )

『脊振の自然に魅せられて』「幸せを呼ぶ蜂 ブルー・ビーに会えて」ルリモンハナバチ(ミツバチ科)

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 9月6日(金)、台風13号は石垣島周辺にあり、北部九州に接近するには、まだ1日あるとみて、会員の Mさんを誘い金山(967m)に出かけた。

 野河内渓谷市営駐車場で午前8時30分に待ち合わせる。空を見ると雲が厚く、雨が降りそうな気配を感じた。時間短縮のためにルート変更する旨をMさんに伝える。Mさんは私より先輩で80歳前だが、山と写真が大好きで几帳面な方である。

 国道263号線の旧道から三瀬峠越えで佐賀県側からの登山口=山中地蔵へ続く道標番号37から金山へと向かう。

 金山登山の目的は、6年前、西南学院大学ワンダーフォーゲル部50周年記念の一環で立てた金山の道標の文字が薄れていたのをヤマップの登山情報で知り、それを修復するため。この道標の揮毫は井上ルミ・元早良区長である。

 2人とも久しぶりの山歩きで脚がなまっており、「ヨタヨタ」の登山であった。

 金山山頂に届き、道標の看板のボルトを外し、西南学院大学ワンゲル部50周年記念、揮毫「井上ルミ」と墨で裏に書き込んだ。

 墨汁が乾くのを待ち、天然の柿渋を塗って仕上げた。柿渋は昔から防水塗料として雨傘や合羽に使われてきた。Mさんも子どものころ、木綿糸に柿渋を塗って釣り糸にしていたとのこと。

 幸いなことに天然の柿渋をホームセンターで手に入れることができた。柿渋が乾くまで休憩を兼ねて昼食をとる。台風の影響か、山頂では強い風が吹いていた。しかし、気持ちの良い風でもあった。柿渋が乾くまで、2人きりの静かな山頂で時間が過ぎていくのを楽しんだ。

 柿渋が乾いたのでボルトを締め、元のかたちに戻す。味わいのある立派な道標に仕上がった。

 時間があったので、カワミドリを見るためにきた道を引き返し、三瀬峠を下ってループ橋の下から花乱の滝登山口へと続く林道に入る。

カワミドリの花にとまるブルー・ビー
カワミドリの花にとまるブルー・ビー

 林道の途中に秋の花「カワミドリ」が咲いている場所がある。今年は雨が続き、カワミドリの見栄えはイマイチだったが、道標を修復したご褒美が待っていた。紫色の蜂「ブルー・ビー」がカワミドリの花にとまり蜜を吸っていたのだ。

 宝石のように美しい紫色のブルー・ビーは「幸せの蜂」とも言われている。ブルー・ビーにレンズを向けシャッターを切る。マクロレンズではないので仕上がりはイマイチだったものの、ブルー・ビーに出会えて幸せな気分になった。

 帰宅してパソコンのメールを開くと「幸せ」を知らせるメールが複数届いていた。

 道標修復については次回の記事で。

※ カワミドリの記事は2018年9月26日(『脊振の自然に魅せられて』「カワミドリ」シソ科 カワミドリ属)に掲載しています。

2019年9月12日
脊振の自然を愛する会
池田 友行

▼関連リンク
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