呼子「萬坊」、JR九州傘下へ

　九州旅客鉄道（株）（本社：福岡市博多区、青柳俊彦社長、以下、JR九州）は、佐賀県唐津の名物となっている「いかしゅうまい」の製造・販売を行う（株）萬坊（本社：佐賀県唐津市、太田順子社長）を16日付で子会社化する。

　萬坊は1977年設立、1983年には日本で最初の海中レストラン「海中魚処　萬坊」を開業した。唐津土産として人気の「いかしゅうまい」の発祥で、「呼子のいか」のブランド化の一翼を担った企業として知られる。同社の販売店は百貨店や商業施設のほか、JR唐津駅やJR佐賀駅にも出店している。

　JR九州はグループ会社が運営する土産物店やネットショップなどで萬坊の商品を販売するなど、取引関係にあったが、これまで資本関係はなかった。今回萬坊が実施する第三者割当増資のすべてにあたる9,000株を引き受け子会社化する。全株に対する所有割合は95.74％。

　JR九州は萬坊をグループ傘下に収めることによって、「観光・物販の両面でさまざまな連携が可能となり、一層の業容の拡大が期待できる」としている。子会社化後も萬坊・太田社長は続投し、経営体制はこれまで通りを維持する。

【吉田　誠】