インターネット時代における言論人の使命・責任とは何か!(3)
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2月3日(月)から5日(水)まで「ワールド サミット 2020」(国連UPF主催)が、韓国・京畿道高陽市にある国際展示場「KINTEX」で開催された。
中国・武漢で発生した新型コロナウイルス騒動のなか、世界から前職・現職首脳約150人、国会議員や宗教指導者、メディア関係者、ノーベル賞受賞者、地元韓国からは潘基文・前国連事務総長など120カ国から約6,000人が集合した。
また、それに先駆けて2日(日)にソウル・明洞のロッテホテルで行われた世界言論人会議「2020 ワールド ピース メディア カンファレンス」(韓国「セゲイルボ」、米国「ワシントン・タイムズ」、日本「世界日報」の共催)には世界100カ国から約500人のメディア関係者、学者、財界人などが集合した。
ここでは、世界言論人会議の模様、ジム・ロジャーズ氏、ニール・ブッシュ氏も参加した経済に関する分科会「国際平和経済開発協会」(IAED)の模様を中心にお届けする。
メディアが自分の立場に必要なものだけを読者に伝える?
第2セッションのテーマは「ジャーナリズム挑戦課題」である。座長はPeter Zoerher(国連UPF ヨーロッパ&中東メディア担当ディレクター)で、パネリストはDr.ハン・ギュソプ ソウル大学社会科学大学言論情報学科学科長、クリス・ドラン ワシントン・タイムズ社長兼編集者、アーロン・アーソニー・ロードス Dissident Magazine 人権編集者、Lutfi Dervishi アルバニア公共テレビの政治演説番組「Perballe」のホスト、サルバドールナスララ ホンジュラス反腐敗政党創設者・テレビ記者、クリンサク・チャロンウォンサク 元タイ下院議員の6人が登壇した。
ハン博士は、今アメリカでは、同じ政治的思考を持つ人たちの結婚が増えていますが、韓国も同じ傾向にある。また、最近の調査では、韓国の代表的な保守派の新聞も、進歩派の新聞も、国民に対する信用度は、サムソン以下になってきていると語った。
クリス氏は、最近の若いジャーナリストは、記者(レポーター)である以上に、何か自分で主張したい傾向が強くなっていることを指摘した。「人々が情報にお金を払う」ということについては同意したうえで、しかし、一方で私たちは文章を書いたうえで、そのストーリーに関して新しい情報が出てきた時、それを修正していく勇気も必要であると語った。
また現在のメディアの傾向「情報を公平に伝えるのではなく、自分たちの立場に必要と思われるものだけを伝える」を戒めた。そして「人が自分の信じること、信じたいことだけを信じる」傾向にある世の中にあっても、私たち言論人は人々が判断を誤らないように、あくまでも、物事が正確に伝わるようにどこまでも努力すべきである、と結んだ。
Lutfiは自国アルバニアが1990年代を過ぎてから自由主義・民主主義の方向に向かって歩き始めたことを報告した。そのうえで、メディアのオーナーが「あくまでも真実を伝えることか(メディアの公的責任)、それともビジネスとしてお金を儲けることか」に迷いがあると続けた。そして、バルカン半島では「ビジネスとしてお金を儲けること(いかにクリックをたくさんしてもらうかに尽力する)が善である」という傾向が強くなっていることを指摘して憂えた。
セッション1&2が終了した時点で質疑応答の時間が設けられた。若い女性ジャーナリストから「メディアが第4権力としていかに責任をはたすべきか」を議論する場であるにもかかわらず、セッション1&2を通して、話の方向性が経営(いかに儲けるか)に向かっているのは、少しおかしくはないか?という問いが投げかけられた。確かに難しい問題であるが、その直後のコーヒーブレイクでは多くの参加者がこの若い女性ジャーナリストの考えに同意していた。
(つづく)
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