シリーズ・コロナに潰される
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「必要とされなければ存在はない」過酷な現実
コロナウイルスの終焉がいつになるかによって変わってくるが、ある経済団体での討議のなかで「中洲の正常化が3カ月後の6月末であれば、まだ未練がある」という発言があった。この発言の意味を説明しよう。6月末に正常化するのであれば、まだまだ中洲に惹かれて、一晩中「どんちゃん騒ぎ」をやるということである。
「中洲の帝王」は、これまで中洲で1カ月に300万円使ってきた。最低20年として300万円×12カ月×20年=7.2億円浪費した計算になる。その彼は2月から中洲に行っていないという。「生活の中から中洲が消えても気にならなくなった。実に馬鹿な時間を過ごしたものだ」と悔やんでいた。
この「帝王」は「中洲で遊んでいた連中は直接、帰宅している。9月まで半年間自粛が続くとすると、そうした生活が6カ月続くことになる。そうすると彼らは中洲を忘れてしまうだろう。中洲が以前の姿を取り戻すことはない」と断言する。
店を閉めるしかない
激励の意味を込めて、繁盛店である行きつけの和食店に12名参加の決起集会の宴会を頼んだところ、その店のオヤジが「いやぁ、店を閉めて、仕出しだけやっています」と答えた。これには愕然とした。
オヤジは「通りにライバル店が5つありますが、3店は閉めており、2店は4時間営業で細々とやっています」という説明をしてくれた。冷酷な現実が横たわっているものだ。
葬儀場も他人事ではない
「葬儀場でコロナ発生」となれば、「信用がた落ち」となる。まさに非常事態である。
最近、葬儀のスタイルが簡素化している。例えば通夜のケースだ。まず17時にお坊さんがきて読経を唱え、終わるとすぐに帰ってもらう。18時に供養のために参列する方々には到着順に焼香してもらい、すぐに帰ってもらう。足を止めることによって人と人とが密着するのを避けているのである。
こうした簡略葬儀のスタイルについて、ある葬儀経営者は「コロナ終焉後にも、この簡略葬儀が定着したならば、もう見通しが立たない。1件当たりの単価が半減する」と危惧している。
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