【消費税ゼロ+現金給付】川内博史衆院議員(立憲民主党)の新型コロナウイルス対策
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安倍政権の中身の乏しい新型コロナウイルス経済対策と違って、現金給付や消費税ゼロの大胆な対策を提案する川内博史衆院議員(立憲民主党)に話を聞いた。
――代議士会で「消費税ゼロ」という声が聞こえたのですが
川内博史衆院議員(以下、川内) 私は一気に消費税ゼロにすべきだと思います。それだけでなく、現金も給付する。使うお金がないと消費税も払えないわけですから。非正規雇用、フリーランスに1ケ月30万円か40万円を払う。正規雇用(の社員)や公務員は問題ないわけですから、収入が激減した人に対しては手厚い措置をするということです。
――収入が激減した人に対して現金を配るしかないと。
川内 つべこべ言わずに、すぐにお金を配るのが大切なのです。公務員を含めて給料取りはいいですが、フリーランスや非正規雇用の人たちは収入がないわけですから。とにかく、「申請が」とか「手続きが」とか言わずに、すぐに配る必要があります。
――金額、規模感については?
川内 フリーランスや非正規雇用の人が1千万人として、月に1人30万円とすると、1カ月に3兆円。5カ月配ると15兆円です。それぐらいの規模の現金給付が必要だし、消費税はとりあえずゼロにする。会社でも自粛要請で売上が減ったところがあるでしょうから、それに対しても売上減少の補償をすると必要がある。それらを合計して50兆円ぐらいの財源が必要になるのではないか。こういう緊急事態ですから赤字国債発行でまかなうのはしかたないでしょう。
その代わり安倍首相は責任を取って辞める。感染拡大を招いたことに加えて、学校を一斉休校にする、イベントを自粛させるなど、まったく法的根拠に基づかないことを安倍首相が粋がって言ってしまったから、一気に自粛ムードが広がって大変な経済的打撃を受けているわけです。これは安倍首相の責任ですから、補正予算を組んだ上で責任を取って辞めるということ。新型コロナウイルスは人間と違って忖度をしないのです。
――記者会見で何度も聞いているのですが、枝野幸男代表は消費減税に消極的なのですが、一方で(所得に応じて税金を還付する)「給付付き税額控除」に積極的なのです。3月17日にようやく「消費税減税を含めて新型コロナウイルス対策を検討する」と少し前向きの発言をし始めましたが(註)。
川内 「給付付き税額控除」というのは庶民にわかりません。現金給付のようなわかりやすい政策がいま求められています。とにかく早く消費税減税を打ち出すことが大切です。そして現金給付と消費税減税をセットにしないと意味がない。現金がないと消費できないわけですから、収入が激減した人たちは消費税減税だけを聞いても「何、それ」という感じになってしまう。だから、まず現金給付をする。一方、給与所得のある人にとって消費税減税は実質的に現金を配ることと同じです。
九州の観光地も大変です。飛行機はほとんど乗っていません。乗客よりも客室乗務員のほうが多いくらいです。永田町近辺にいる人は大半が給与取りなのでわからないかも知れませんが、日銭で回している観光業や飲食業の方は大変です。現金が入って来なくなったら経営が立ちいかなくなる。安倍政権は「融資します」と言っていますが、審査もあるでしょうし、融資が決まって現金が手元に渡るのは何カ月先なのか。保証協会が保証しないのではないですか。これだけ売上が激減すれば、融資をして返ってくる保証もない。「無利子無担保」と言っていますが、ピント外れもいいところです。安倍首相が全国一斉休校とイベント自粛要請をしたことによる売り上げ減なので、減収分を補てん(補償)するのは当たり前です。安倍首相は「あらゆる課題について政府は責任をもちます」と記者会見で言ったわけですから、経済的支援をするのは当然のことなのです。
※註= 枝野代表の3月17日の発言(記者団との囲み取材)
「(新型コロナウイルス対策として与野党から出ている消費減税論について)世界的な株安による世界経済の失速は、深刻かつ長期化するものだと思っているので、消費税を含めてあらゆる施策を選択肢として検討する必要がある」【ジャーナリスト/横田 一】
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