2024年12月23日( 月 )

【書評】『やる気を引き出す言氣の心理学――働き方か生き方改革か』柳平彬著(ぱるす出版)

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 著者の柳平氏は、昨今議論されている働き方改革について、より大事なことは1人ひとりの「生き方改革」ではないかと主張する。その理由は人の潜在的な能力を引き出すには「働き方」よりも「生き方」をテーマにすべきというものであり、「生き方」こそが目的であり、「働き方」は手段にすぎないというものである。そのうえで、どう生きるかを自らに問い掛けるべきであると説く。

 確かに、働き方改革についての議論は、長時間労働、生産性の向上といった問題解決の視点から、あるいは現在、新型コロナウイルスの感染防止のため否応なしに導入されたテレワーク、時差出勤に代表される多様な働き方の模索という文脈で展開されており、人間の活動時間の大半を占める働くことの意義について、生きることと併せて論じたものは少ない。

 著者の問題意識は、働く環境や条件の整備といったテクニカルな議論を行う前に、元気(言氣)をなくした日本人には、新しい心構えを「生き方」のなかに見出したり、普遍的な価値を見つけ出そうとしたりする試みこそが求められるというものだろう。

 著者の柳平氏は人財育成研修を行う(株)グループダイナミックス研究所代表取締役で、心構え意識改革プログラム(AIA・心のアドベンチャー)のほか、営業研修、志の力学プログラム、企業家精神養成プログラム、子どもの責任感とやる気を育てる親のための勇気づけプログラムなどの開発、普及に携わっている。また、『やる気の健康学』など多くの著作を発表してきた。本書『やる気を引き出す言氣の心理学』は、半世紀にわたり人財教育に携わってきた著者の集大成ともいえる。

 本書の主な構成は以下の通り。66歳から事業を始めたケンタッキーフライドチキンのカーネル・サンダースの挑戦などが紹介されている。

第1章 やる気を引き出す39話
第2章 志が人を動かす
第3章 「教育」から「啓育」へ
第4章 言氣を取り戻す(大脳生理学者、心理学者などとの対談)

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【茅野 雅弘】

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