2024年11月05日( 火 )

【横浜市】検査を通すために意図的に違法建築か?ヤマダホームズを提訴

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会見に臨む石畑弁護士(左)と黒澤弁護士(右)

 横浜市中区在住の女性A(70代、自営業)が27日、馬車道法律事務所(横浜市中区)を通してヤマダ電機グループ(株)ヤマダホームズに建築を依頼したアパートが完了検査に通らなかったことを理由に請負契約解除による原状回復請求、および債務不履行に基づく損害賠償請求として総額1億5,201万円9,103円の支払いを求めて横浜地裁に提訴した。

 建築物を建築する際は都道府県など各自治体の建築主事、または指定確認検査機関に確認申請書を提出し、建築基準法などの基準に適合しているかの検査を受ける必要がある。検査のおおまかな流れとしては「建築確認」「中間検査」「完了検査」の順に行われていく。完了検査とは、建築基準法第7条第1項に定められた検査のことで、建物の建築工事完了後に行われる検査である。

 馬車道法律事務所の石畑晶彦弁護士は、横浜市中区に建設されたアパートの建築において、「完了検査の前段階である建築確認申請の段階で、実際に建てる予定の建物とは異なる図面を作成したうえで、建築確認申請を通していることにも極めて問題があり、意図的な行為の可能性がある」と指摘、一級建築士が対応していたにもかかわらず、完了検査すら通らなかったことが最大の特徴であると強調した。

 原告のAは「今後、不動産運用をしながら将来の子どもらのために有意義な財産を残そうと考えていましたが、ヤマダホームズに裏切られ、それが実現できていません。私としては詐欺にあった気持ちです」と訴えた。「ヤマダホームズのような大企業にとって私は単なる1人の客にすぎませんが、1人の客にも誠意をもって対応するのが企業のあるべき姿だと思います。私のような被害にあう方が出ないことを祈っています」とコメントした。

【麓 由哉】

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