2024年12月22日( 日 )

LANDICらしい企画とデザインでまちの魅力に「付加価値」を与える

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(株)LANDICホールディングス

LANDICグループが供給する4つのマンションブランド

アソシア小笹

 ファミリー型マンション「ASSOCIA(アソシア)」、都市型コンセプトマンション「DEUX・RESIA(デュ・レジア)」、資産運用型マンション「ASSOCIA GROZZO(アソシアグロッツォ)」「LANDIC ADDRESS(ランディックアドレス)」――主にこの4ブランドのマンションを、福岡市内中心に九州各地で供給してきたLANDIC(ランディック)グループ。設立25周年目を迎えた2017年10月、(株)ランディックアソシエイツを(株)LANDICホールディングスへ商号変更し、デベロッパー事業を新設した(株)LANDICへ分割。ホールディングス制に一部移行した。

 グループは主に、LANDICホールディングス、デベロッパー事業をコアとするLANDIC、中古不動産再生事業のLANDICリアルティ、不動産賃貸事業をコアとするLANDICレジデンシャル、賃貸管理をコアとするLANDICソリューションの5社で構成される。

 分社およびグループ化の狙いは、幹部社員の育成と責任の明確化。グループ経営を本格化させることでシナジー効果を生み出し、事業コンセプトである「不動産価値創造企業としての存在意義の強化および確立」を図ってきた。「住まい」という空間のデザインを通じてたしかな付加価値をつくり上げることが、同社が考える不動産価値の創造だ。

デベロッパーから波及 カフェ複合施設の企画も

 躍進する中古不動産再生事業では、東京、大阪を始め全国5都市に支店を開設。建築コストの上昇により新築マンション価格が上昇傾向にあるなかで中古マンションは人気を集めるものの、全国的に仕入れ競争が激化。同社はこれまで培った不動産開発による仕入れのノウハウを活用した結果、全国上位クラスの販売戸数を誇っている。最初は賃貸でマンションを借り、希望のタイミングに支払った賃料を差し引いた残価格で購入できるオリジナルサービス・REM(LANDIC R-Estate Mix)を手がけるなど、デベロッパー事業だけに頼らない総合不動産事業への移行を進めている。

 LANDICグループの代表取締役社長兼GROUP CEO・中山朋幸氏は次のように話す。「私たちLANDICグループが未来に描くミッションステートメントは、人と街を発想とデザインで繋ぎ、素敵な場所や空間をつくり出すことで、そこで得られる心地良い時間を提供することだと思っています。今まで27年にわたり、サスティナブルな住宅創造を通じて数多くのコンセプトレジデンスを手がけ、また、不動産ストック型マーケットにも進出し、福岡を始め全国5拠点を軸にビジネスを展開することで、日本全国の不動産マーケットに携わっています。28期を迎えた今、谷尻誠氏・吉田愛氏が率いるサポーズデザインオフィスとコラボし、新たに福岡市・美野島にカフェ空間や映像ルームを配し『暮らしの気付き』を体感できる複合施設のオープンを21年春に控える。加えて、福岡市・西中洲でも宿泊も可能な複合商業施設を計画中。不動産総合事業を通じ、その街の景色や環境、そしてそこで暮らす方々の『心地良い生き方』を提供することで、その地域の魅力が増していくような場所を、これからもつくり出していきたいですね」。

企画とデザインが特長 LANDICによる「暮らしの提案」

新築リノベ。でも採用される「ガレーロ」

 これまでファミリー型マンション42棟以上、資産運用型マンション24棟以上の供給実績を誇るLANDICグループは、14年に同社が提案するセカンドリビング「ガレーロ」がグッドデザイン賞を受賞したほか、17年には「デュ・レジア平尾」が(一社)全国住宅産業協会から優良事業表彰()を受賞するなどデザイン性を中心に高い評価を得てきた。

 ガレーロに始まり、新築マンションでも自由度の高い間取り、小上がり、デザイン性の高いドアや造作に対応する「新築リノベ。」はモデルルームも用意し、購入者からも好評だという。デザインの良さという特長を生かした、同社ならではのサービスともいえる。

 101戸の大型供給となる「アソシア小笹翠景」は、中央区にありながら豊かな自然とともに開放的な暮らしを提案する。緑に囲まれた立地には、入居者専用のオープンテラスや併設されたキッチンスタジオ、ワークスペースとして使用できるコワーキングラウンジ、芝生を敷き詰めたポケットパークなど、スケールメリットを生かした充実の共用部を設置している。同社はアソシア小笹翠景に限らずこれまでの物件でも、デザイン性とともに共用部の過ごし方を提案してきた。「新しい生活様式」が求められる今、改めて同社が手がける暮らしの提案は興味深い。

危機乗り越えた経験でコロナ禍をサバイブする

 リーマン・ショックの影響を大きく受けた09年から、同社では再興を図る「LANDICリバイバルプラン」がスタート。金融機関に対し、決算確定時だけでない定期的な決算報告を開始したほか、綿密な事業計画書を作成。リーマン・ショック直後、金融機関は不動産向け融資に消極的だったが、完成在庫が少なかったことやリバイバルプランの着実な実行が評価されたことで、厳しい環境のなかでも堅調に業績を推移させることに成功した。

 売上高は右肩上がりで推移し、15年9月期にはグループの合計売上高が100億円の大台を超えた。環境変化などのリスクに対して柔軟に対応すべく、賃貸事業でグループ販管費の半分を賄うことを目標にポートフォリオを構築していった。

 不動産や金融はコロナ禍の影響が比較的小さくとどまっているが、飲食ビルやホテルなど一部では顕在化し始めた。いずれ、オフィスや住居にも影響してくる可能性は小さくないが、同社はリバイバルプランの経験を生かし、タフに乗り越えていくだろう。

※:全国住宅産業協会の会員企業が手がけた優良なプロジェクト(事業および企画・開発)を表彰することにより、良質な住宅供給および住環境の整備を促進することを目的としたもの。 ^


<COMPANY INFORMATION>
代 表:中山 朋幸
所在地:福岡市博多区中洲5-3-8アクア博多6F
設 立:1993年12月
資本金:5,000万円
TEL:092-283-3200
URL:https://www.landic.com


<プロフィール>
中山 朋幸
(なかやま ともゆき)
1967年3月17日生まれ、福岡市出身。マンションデベロッパー勤務を経て93年12月に(株)ランディック(現・(株)LANDICホールディングス)を設立。代表取締役に就任した。LANDICグループ代表取締役社長兼GROUP CEOとして強い牽引力を見せるほか、マンションデベロッパーの団体である(一社)九州住宅産業協会の理事を務める。

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