入居者目線とオーナー満足度を高めるアパートづくりで全国展開
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(株)アイケンジャパン
働く女性がターゲットのアパート 戦略的な企画力で空室ゼロを目指す
昨今のコロナ禍において、会社経営者やサラリーマンなどから投資対象として一際関心が高まっている、賃貸アパートの経営。家賃収入で資産を増やしていくアパート経営では、いかに空室をゼロにしていくかがポイントだ。そんな継続的で高度なアパート投資を考えるオーナーから厚い信頼を得ているのが、(株)アイケンジャパンである。
同社が企画販売する賃貸アパートの入居者は、20代~30代の働く社会人女性が主要ターゲット。厳選した立地条件はいうまでもないが、アパートの建て方にも同社ならではの戦略が見られる。一般的なアパートは、敷地内に長方形の建物、ワンルームや1Kといった部屋が横一線に並ぶのが普通の光景ではないだろうか。室内はほぼ同じ間取り。隣室と壁一枚で遮られているだけで、隣住民の生活音に悩まされる入居者も多い。しかしアイケンジャパンが手がけるアパートはとても特徴的だ。
同社のアパートはL字やコの字に部屋を配置し、入居者が出入りする姿を外部から見えにくくしている。館内各部屋は1LDKが基本で、部屋同士の隣り合わせに風呂やトイレといった水回りを配置して、隣室の騒音を聞こえにくくするという防音に配慮している。
女性がもっとも気にする防犯対策も徹底。内側廊下や屋内階段、高めのバルコニーの手すりなど外からの視線を遮断。防犯カメラやスマートロック、開閉センサーなどセキュリティー面も標準仕様とした。侵入者を威嚇するセンサーライト、防犯シャッターなども採用しているため、敬遠されがちな1階の部屋でも安心感を得られ、それが空室対策にもつながっている。空室の少なさは、そのままオーナーの満足度につながる。
「GRANDTIC(グランティック)」「REGALEST(レガレスト)」「RIZEST(ライゼスト)など、土地の形状や入居者ニーズに合わせたブランドを各種そろえ、それぞれが女性ニーズにこだわり抜いており、入居者からの支持が高い。
現在、全国で約870棟約6500戸を管理。就職や転勤、入学など人が移動する春先に起こったコロナ禍の際も退去者は少なく、また家賃保証会社がお墨付きを与えるほど家賃滞納者が圧倒的に少ない。人気物件を多数有する同社の業績は以前と変わらず好調に推移している。
数多くのリスクを乗り越えた誠実で着実なビジネススタイル
創業者・中島厚己氏が振り返る、経営が厳しかった時期は、まず2011年3月の東日本大震災の数カ月間。物流が全国的に止まり、建築資材が入荷せず新築工事の工期が見通せなかった。震災から1カ月後の同年4月には、タイミング悪く、福岡市が安全面からロフト付きアパートの概念を一気に厳しくした。それ以前は、同社でも他社同様にロフト付きワンルームアパートを手がけていた。同社では条例施行を機に大人の女性をターゲットにしたアパート企画にシフトチェンジし、好転させることができた。
また、18年のスルガ銀行不正融資問題に端を発した銀行からの融資制限も、同社経営に試練を与えた。しかし、その時期でも全国各地で地道にセミナーを開き、お客さまの賛同を得ることでリスクを乗り越えられたという。
コロナ禍では対面のセミナーが開けなくなった。ビジネスのさまざまな面でネットが活用されるようになったが、同社でもウェブセミナーを増やし、これが予想以上に効果があったという。それまでリアルなセミナーには慎重で、前面に出てこなかった優良投資家がウェブセミナーには参加してくれるようになった。総数では2~3割減だそうだが、ウェブセミナーは新規の顧客開拓につながっている。
地道に誠実に。これが同社のビジネススタイルだ。北海道や沖縄を除く全国で事業展開しているが、同社では「地域1番店」を目指してないという。トップを目指そうとするとどこかで無理をしてしまうためだ。売上達成主義の営業がコンプライアンスを冒すことにもなりかねない。
誠実さは社員の働く環境づくりにも垣間見られる。人としての成長を目指した教育制度や産休・育休の取りやすさなど、福利厚生は毎年バージョンアップしている。健康増進のために禁煙手当というものさえある。
社員の評価も売上達成主義ではなく、管理職はスタッフから信頼される者しかなれないような制度を採用している。学閥や派閥ではなく、部下からの信頼が管理職評価のベースだ。社員1人ひとりが誠実に仕事ができる環境づくりに全社を挙げて取り組んでいるのだ。
海外展開や業態の拡大なども視野 長く成長できる企業づくりへ
現在、全国9拠点での営業網を構築している同社。北海道進出も計画しているが、寒冷地ならではのアパート仕様があるため、その難点を克服し、支店なり営業所なりの拠点を置きたいと考える。
さらに、不動産投資に意欲的な台湾でのアパート投資ビジネスも計画中だという。木造アパートへの投資という日本のビジネススタイルを、コンクリートの集合住宅が一般的な台湾の富裕層にいかに受け入れさせるか。さまざまなシミュレーションを行っている。
土地仕入れでは、アパートはムリでも戸建住宅ならば好都合な土地も出てくるという。そこで戸建住宅の販売も視野に入れる。大規模なものではなく、注文住宅が数戸集まったようなビジネスになりそうだが、戸建事業でも成功すれば同社の企業イメージもかなり広がっていくだろう。
事業に対する真摯な取り組みのおかげか、投資家や土地オーナーに対する同社の知名度は年々高まっている。ステークホルダーや入居者の期待を裏切らない事業を今後も継続し、社員も働きがいを得るなど、すべての人にとって幸福を実感できる企業づくりに今後も邁進していく。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:中島 厚己
所在地:福岡市中央区天神2-7-21天神プライム12F
設 立:2006年8月
資本金:5,000万円
TEL:092-739-6655
URL:https://aikenjapan.jp
<プロフィール>
中島 厚己(なかしま あつみ)
1965年7月生まれ、大分県出身。学卒後、賃貸アパートの営業、建築営業を経て、2006年に独立。趣味は、海辺のドライブ、ゴルフ。法人名
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