2024年12月27日( 金 )

産学官連携の事業に積極的に取り組み 地域の発展に大きく貢献する

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ

コンダクト(株)

常に一歩、ニ歩先んじて 新しい事業を実現してきた実績

 もうすぐ26周年を迎えるコンダクト(株)は、次の30年に向けた5カ年計画を策定した。その中身は九州大学大学院と共同研究する『まちのコミュニティ×防災・防犯セミナー』の開催、ストーリーで伝えるトップボイスブック、同社のブランドヒストリーブック作成などに加え、100インフルエンサーによるブランドコミュニケーションの確立など。どれも時代を先取りするものばかりだ。

 「常に新しいものに目を向け、実行してきたのが当社です」。代表取締役・和田克之氏が語るように、デザイナーズマンションやウイークリーマンションなどにおいて、地場企業の一歩、二歩先を走りながら実現してきた実績をもつ。和田氏のプロフィールからもそれはうかがえる。常に学び続け、理論と実践を融合させ、それを最大限に活かすことでさまざまな情報を獲得し、自らの事業に結びつけているという特異な経営者である。

 証券会社で数年勤務した後、25歳で起業。幼少のころから株式に投資し、早くから独立して事業を起こすことを思い描いてきたというから、まさに筋金入りの事業家である。不動産業界を選んだのは、資金をもたずに始められるビジネスであることが理由だったというから、起業に対して如何に貪欲であったかがわかる。

 そんな和田氏が手がける物件は枚挙にいとまがない。東京、北九州、福岡、鹿児島で新築、賃貸、分譲マンション、そして建売の分譲住宅などを手がけるが、なかでも注目すべきは「コンダクトタウン新・京が丘」プロジェクトだろう。場所は大分市の郊外。もともとは高速道路のICや商業施設に近く、海抜100mの安心を売り物にした他社物件だったが、その計画は開発途中で頓挫してしまった。そこで和田氏がM&Aで取得し、さらに洗練されたリバイバルプランで計画を再構築して見事に再生した。

 九州大学大学院芸術工学研究院の教授陣がパブリックデザイン、ブランドデザインの観点からデザイン監修を担うほか、IoTを活用して防災・防犯、街区内活動をサポートする。総面積315・561m2の広大な舞台で繰り広げられる巨大なまちづくり。2005年にスタートして以来、その魅力で多くの関心を集めるなか、すでに3期目(116区画)の販売が進行中だ。

産学官連携事業に取り組むことでCSR活動を持続する責務をはたす

2020年秋竣工したコタンダクト戸畑マンションは
PBL・産学連携事業で誕生した
​​​​

 興味深い取り組みとしては、先日竣工したばかりの北九州市戸畑区の9階建て賃貸マンションがある。PBLと呼ばれる産学連携事業により、学生たちとともに斬新なマンション計画をかたちづくる斬新な取り組みだ。

 これまでも同社が積極的に推し進めてきた社会貢献活動の一環として取り組むもので、PBLとは学生たちの問題解決型学習を指す。インターンシップに近い感覚で学生たちはマンション建設の実務を学んでいく。まずは和田氏ゆかりの下関にキャンパスを置く梅光学院大学が対象だ。新しく建設されるマンションを取り巻く環境、そしてマンションに期待されるエリア・ニーズを捉え、その価値を高めていく施策を学生たちとともに考えていく。従来の学習スタイルと大きく異なるのは、インプット型ではなくアウトプット型の今日的学習法で、座学では得られない実践的な能力の取得につながる。学生たちはこれまで以上に充実した学びを体感しているだろう。

 「私たちは、企業としてCSR活動を持続する責務があります。産学官連携の事業に積極的に取り組むことで、地域の発展に役立ちたい。そんな思いで関わっています」と、和田氏。社会貢献の重要性を認識する経営者の同氏にとって、PBLへの協力は当然のことともいえる。

常に緻密な企業戦略と純資産の増加で新しい時代を創造する

 他社に先駆けて06年10月には国際標準化機構 (ISO)が発行した国際規格ISO9001と、ISO14001、そして個人情報を厳格に取り扱う企業のみに与えられるプライバシーマークをトリプル取得した。「環境に優しい地域に根ざした不動産活用ビジネスを目指し、次の世代に美しい都市環境を継承していきます。環境活動を推進して地域に貢献することで、皆さまから期待される企業を目指していきます」と、力強い。

 また、スタンダード&プアーズが実施する日本SEM格付けでは、不動産業界で初、福岡県の企業でも初という「A」を取得した。これは日本における中堅・中小企業の信用力を示すもので、同社がいかに高く評価されているかがわかる。

 このコロナ禍で先の見通しが不透明ななか、内部留保が不可欠だと語る和田氏。現在、自己資本の合計額は12億円におよぶという。従業員数はわずか20名。独自に組み立てたプランをアライアンスで実行に移し、資金ゼロから次々と大仕事をカタチにしてきた26年。独自性をもつ和田氏だからこそ実行できたことは、これまでの多くの実績が物語る。常に緻密な企業戦略と純資産をさらに増加させることで、同氏の活躍の場はさらに広がっていく。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:和田 克之
所在地:北九州市小倉北区浅野2-17-38
設 立:1994年11月
資本金:4億6,713万円
TEL:093-513-3338
URL:https://www.e-conduct.co.jp


<プロフィール>
和田 克之
(わだ かつゆき)
下関市出身。九州大学大学院修了、修士(感性学)、北九州市立大学大学院修了、経営学修士(MBA)。九州・アジア経営塾(KAIL)生。趣味はクレー射撃、狩猟、馬術、ヨット、ダイビング、スキー、茶道。保有資格は建築士、経営士。

関連キーワード

関連記事