中洲の灯は絶えない、必ず復活する(1)意外としぶとい
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経験は強い
中洲を専門とする不動産業者は14日にも顧客から17件の休業申し出の連絡を受けたようだ。しかし、暗い感じはまったくない。関係者は「経験こそが財産、数億円の価値をもつ力強さを身につけた」と語る。詳しく説明すると、1回目の休業のときは初の体験で「お先真っ暗」であると、精神的なダメージを受けた。2回目の休業の決断を強いられた際には、今後の成り行きを読めるだけの多少の余裕が生まれた。3回目の休業になると、自信に裏付けられた見通しを立てられるようになった。それで対策も容易にできるようになった。
また、非常事態宣言の期間は2月7日までであり、中洲にとっては閑散期に当たる。そのため、ママさんたちにとって気分的に楽であり、「2月いっぱい店を閉めよう」となる。そこにはしたたかな計算もある。1日6万円保証×20日=120万円となる。営業するよりも休業したほうが、手元に資金は残るという見立てをしているのだ。意外としぶとくなったものだ。
余裕をもったというか、経験を蓄積したママたちは周囲への気配りができる。すなわち中洲の女性従業員たちへ配慮である。彼女たちの稼ぎは自給である。店を閉めたならば彼女たちの収入はゼロになる。そこで、営業を許可されている午後8時まで営業することを決定した。一緒にスクラムを組んでコロナに飲み込まれないようにしようと、関係者全員しぶとくなったのは良いことだ。
これから「中洲の灯は絶えない」シリーズで中洲の状況についてお伝えしていく。
(つづく)
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