2024年12月23日( 月 )

【長期連載】ベスト電器消滅への道(16)

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 かつて家電業界で日本一の売上高を誇ったベスト電器がヤマダ電機に完全に吸収された。なぜ、このように消滅するという事態になったのか!当社は長期にわたってベスト電器に関する記事を連載してきた。ヤマダ電機が吸収した当時のことを報告する。

公正取引委員会、ヤマダ電機によるベスト電器買収を認める

(2012年12月11日掲載)

 12月10日、公正取引委員会は、ヤマダ電機によるベスト電器の買収を認めると発表した。両社で計8店舗を来年6月末までに同業他社へ譲渡することが条件。今回の買収によって、有力な家電販売の競合店がなくなる地域が対象とされた。

 公取委の検証によれば、「ヤマダ電機とベスト電器は全国の253地域で競合関係にあり、うち10地域は両社以外に競争力のある業者がおらず、競争が実質的に制限される」ことから、両社どちらかの店舗を譲渡する条件を付けたという。

 今回の審査終了にともない、ヤマダ電機は同13日にベスト電器の第三者割当増資を約121億2,009万円で引き受ける。これにより、出資比率は議決権ベースで7.49%から51.16%に高められ、ベスト電器はヤマダ電機の子会社化となる。

(つづく)

(15)
(17)-(1)

関連キーワード

関連記事