コロナ禍に沈静化の兆し
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2月2日、米国の新型コロナウイルス新規感染者数は単日で11万4,781人となり、1日の感染者数がもっとも多かった今年1月8日の38%水準にまで減少した。ウイルス感染者数の減少にはさまざまな要因が考えられるが、WHOによるパンデミック宣言が昨年3月11日だったことを鑑みれば、現在の新規感染者数の減少は、季節性によるものではないと考えられる。
米国では昨年12月14日から、新型コロナウイルスワクチンの接種が始まっている。現在までの約8週間で3,280万人がワクチンを接種しており、すでに米国民の約1割が免疫を獲得していることになる。パンデミック開始以降、同国では感染者2,650万55人、死者44万7,246人が報告されており、身近な恐怖が迅速なワクチン接種を後押ししている。
また、今年1月20日にWHOは従来の検査方法による陽性反応の誤検知を認めたうえで、PCR陽性のサイクルしきい値を下げることを推奨することについて、医療関係者に通知している。米ニューヨークタイムズの報道によれば、「サイクルしきい値が 40で陽性と判定された人の 85〜90%が、しきい値が 30サイクルでは陰性と見なされた」との報道もあり、検査方法の適正化により陽性反応者数が著しく減少する可能性もある。
そもそも、PCR検査の陽性反応者を新型コロナウイルス感染者と見なすことが正確ではないように思えるが、いずれにせよ「新規感染者数」の減少により、ようやくコロナ禍に沈静化の兆しが見え始めた。
【児玉 崇】
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