【福岡県】2021年度当初予算、ポストコロナに向けたスタートダッシュ
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一般会計で初の2兆円超の過去最大規模
福岡県が15日に発表した2021年度当初予算の主要なポイントは2つ。1つは、昨年に続く2度の緊急事態宣言で疲弊した地域経済の立て直し(新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止、医療提供体制強化、地域経済の立直し)。もう1つは、それに関連して「ポストコロナに向け、新たなスタートダッシュ」(県発表資料より)を切るための重点配分。後者については、「新たな成長産業の創出」「人と企業の新たな受け皿づくり」「将来の発展基盤の充実と安全・安心で災害に強い福岡県の実現」を図る。
一般会計は2兆1,361億円で、初めて2兆円を超える過去最大規模となった(前年度比2,844億円増)。新型コロナ対策では、20年度2月補正予算と合わせた14カ月予算で4,326億円を計上。飲食店の感染防止対策支援で4,505万円、ワクチン接種関連で3億1,207万円を計上したほか、地域経済の立て直しとして中小企業向け融資制度で融資総額1兆2,728億円を確保した(新規融資枠4,342億円)。
- 新型コロナウイルス感染症対応資金:3年間実質無利子、無担保で融資枠7,979億円
- 緊急経済対策資金:融資枠670億円
ポストコロナに向けた基盤づくり
県が「ポストコロナ」の目玉と位置づける新たな成長産業の創出については、新たに4項目の支援策を発表した。
(1)宇宙分野へのビジネス展開支援(3,000万円)
県内企業が行うロケット、人工衛星などの宇宙関連機器に係る研究開発など。(2)ブロックチェーン技術を活用した製品・サービスの開発を支援(1,400万円)
県内企業が行うブロックチェーン関連製品とサービスの開発、ブロックチェーンに関する大型展示会への出展など。(3)バイオ産業の拠点化を推進(1億7,137万2,000円)
「次世代創薬」「再生医療」「機能性表示食品」「スマートセル」の4分野で産学官共同研究開発を実施。新インキュベーション施設に入居するベンチャーのオープンラボ利用など。(4)北部九州自動車産業アジア先進拠点プロジェクトを推進(5,165万7,000円)
「福岡モーターショー2021」を開催予定。県内の自動車サプライヤーが行う、地域内外の企業・団体と連携した新製品開発や新分野への参入など。また、元自民党福岡県連会長で(公社)日本獣医師会の会長を務める藏内勇夫県議が中心となって進める、人獣共通感染症対策「ワンヘルス」(※)計画の推進予算として、新規に約9,306万円を計上。県の借金にあたる県債(21年度の残高見込)は、過去最大の3兆9,618億円に上った。
※:「動物から人」「人から動物」に伝播可能な感染症(人獣共通感染症)が多いため、人・動物・環境の衛生に関わる者が連携して取り組むという考え方。
【データ・マックス編集部】
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