【再掲】2050年代を見据えた福岡のグランドデザイン構想(29)~新福岡空港島(案)配置のオリジナル検討(4)
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C&C21研究会 理事 下川 弘 氏
Map data (c) OpenStreetMap contributors, CC-BY-SA /一部加筆
さて、ここで確認しておかなければならないのは、実はこれまでは、滑走路配置をクロースパラレル方式で、空港島の大きさを約530haで検討を行っていたということだ。
これまで再三述べてきた通り、新福岡空港にふさわしいのはオープンパラレル方式の滑走配置である。そのため本来ならば、最初からオープンパラレル方式での滑走路配置と、それに対応した空港島の広さでのシミュレーションを行うべきところだ。
しかし今回は、2008年モデルを再利用するかたちで検討してきたため、ここまではクロースパラレル方式および約530haの大きさの空港島でのシミュレーションとなっている。
ここから、オープンパラレル方式での滑走路配置および空港島の規模に合わせた補正を行っていきたい。
オープンパラレル方式での空港島の規模を検討すると、その面積は約1,200haと倍以上の大きさが必要になる。
そのため、前回まで検討を行っていた空港島の中心に配置すると、海の中道の砂浜エリアに近くなり過ぎ、玄海国定公園に接触してしまう恐れが出てくる。また、志賀島や相島とも、ある程度の距離を確保しておく必要がある。
そこで最終的には、水深は深くなってしまうものの、新空港島適地を多少沖合のほうに展開する補正を行わなければならないだろう。
(つづく)
<プロフィール>
下川 弘(しもかわ・ひろし)
1961年生まれ、福岡県出身。熊本大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程を修了後、87年4月に(株)間組(現・(株)安藤・間)に入社。建築設計第一部や技術本部、総合企画本部企画部などを経て、99年1月には九州支店営業部に配属。その後、建築営業本部やベトナム現地法人、本社土木事業本部営業部長などを経て、2020年9月から九州支店建築営業部営業部長を務める。社外では99年9月からC&C21研究会事務局長(21年8月から理事)を務めるほか、体験活動協会FEA理事、(一社)日本プロジェクト産業協議会の国土・未来プロジェクト研究会幹事、(一社)防災教育指導協会顧問など数々の要職に就いている。関連キーワード
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