【再掲】2050年代を見据えた福岡のグランドデザイン構想(37)~現福岡空港の敷地概要
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C&C21研究会 理事 下川 弘 氏
現在の福岡空港は、1944年2月に帝国陸軍の航空部隊が福岡市郊外の席田地区(当時)への飛行場設営を決定し、周辺の土地を強制的に買い上げて建設に着工。翌45年5月に600mの滑走路が完成して、「席田(むしろだ)飛行場」と命名されたのが始まりである。終戦後には周辺の土地とともに米軍に接収されて「イタヅケ・エアベース」となり、朝鮮戦争の際には米軍の最前線基地として利用されていた。
その後、72年4月に米軍より大部分が返還され、以降は「福岡空港」としての供用が開始。93年3月には福岡市地下鉄も乗り入れ、現在は国内線および国際線の2つのターミナルで、民間航空機を中心に利用されている。ただしその一方で、空港敷地内には現在も米軍や航空自衛隊、海上保安庁などの格納庫があり、利用されている。
現在の福岡空港の敷地面積は、約353ha(うち民有地109ha、うち市有水路敷7ha、市有地0.1ha)である。
東京ディズニーリゾートの敷地が約300ha(パーク部分約100ha)であるから、ちょうどディズニーランド、ディズニーシー、ホテル、駐車場ともに収まる程度の広さである。
交通アクセスは、博多駅から地下鉄で約5分、天神からは地下鉄で約11分、都市高速で約10分(最寄り:空港口、榎田、半道橋、月隈)程度と、市街地空港として好立地にある。
(つづく)
<プロフィール>
下川 弘(しもかわ・ひろし)
1961年生まれ、福岡県出身。熊本大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程を修了後、87年4月に(株)間組(現・(株)安藤・間)に入社。建築設計第一部や技術本部、総合企画本部企画部などを経て、99年1月には九州支店営業部に配属。その後、建築営業本部やベトナム現地法人、本社土木事業本部営業部長などを経て、2020年9月から九州支店建築営業部営業部長を務める。社外では99年9月からC&C21研究会事務局長(21年8月から理事)を務めるほか、体験活動協会FEA理事、(一社)日本プロジェクト産業協議会の国土・未来プロジェクト研究会幹事、(一社)防災教育指導協会顧問など数々の要職に就いている。関連キーワード
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