香港資本の物流不動産「ESR」 朝倉市の甘木自動車学校跡地に進出
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外資系の物流不動産会社「ESR」(東京都港区)が、福岡県朝倉市一木の大分道甘木インター近くに進出、マルチテナント型物流施設「福岡甘木DC(ディストリビューションセンター)」を建設する。用地はすでに確保済み。総額125億円を投じ11月着工、22年12月完成の予定。
九州の高速道が交差する鳥栖JCT周辺では、米国系のプロロジスジャパンが18年12月に大分道筑後小郡IC近く、シンガポールのメープルツリーが20年11月に九州道筑紫野IC近くに進出しているが、香港にグループ本社を置くESRの九州進出は初めて。人口が増え続けるアジア市場に近い九州に注目する外資系物流不動産が増えている。
福岡甘木DCは、県道33号(甘木・田主丸)線沿いの甘木自動車学校跡地に立地する。敷地4万m2に3階建て延床面積7万m2の耐震構造の物流施設を建てる。1階は建物両面に、2階は中央の車路を挟み両側にトラックバースを配置。大型トラックは最大88台、4tトラックは最大128台接車できるという。
2階~3階の倉庫部分はメゾネット構造で、エレベーターと垂直搬送機で荷物を出し入れする。梁下の有効高は1階が6.5m、2階~3階は5.5m。1m2あたり1.5tの重量に耐えられる。非常用自家発電機を備え、防災センター、荷物用エレベーター、電動シャッター、トイレなどが停電時に一定時間使える。
同社はアジア・パシフィック地域に特化してビジネスを展開し香港証券取引所で株式を公開。日本では3大都市圏(首都、関西、中京)で30カ所の物流施設を開発。なかでもアマゾンジャパンなどがテナントで入る尼崎DCは延床面積35万m2超。単棟の物流施設ではアジア最大級という。
【南里 秀之】
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