悪質なワクチンデマ流布に警戒
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事を抜粋して紹介する。今回は、「ワクチンに疑義を提示すると『デマ』だと攻撃する。『ワクチン疑義はすべてデマ』という『デマ』が流布されている」と訴えた8月9日付の記事を紹介する。
災厄の東京五輪が幕を閉じた。極限の状況で真の人間性が浮かび上がる。沈みゆく船から多くの人が逃れようとするとき、真の人間性が表れる。鮮明になったことがある。菅義偉氏、バッハ氏、五輪組織委員会の本性だ。
コロナ感染が拡大し危機的状況が一段と強まった。日本国民の命と健康を優先するなら五輪中止しか選択肢はなかった。日本の主権者多数がその決定を求めた。しかし、菅義偉氏、バッハ氏、五輪組織委員会の行動はまったく違うものだった。五輪開催強行しか頭になかった。「国民の命と健康が最優先」の言葉はウソ。この事実は永遠に消えることがない。
コロナの感染者が爆発的に拡大した。最大の要因は人々の行動抑制のたがが外れたこと(「五輪強行で行動抑制のたがが外れた」https://bit.ly/3zVGGte)。五輪開催強行で人々の行動抑制の張りつめた心の糸がプツリと切れた。
7月22日からの4連休。人流拡大はピークを記録した。酒類提供禁止、営業時間短縮の要請を受け入れてきた飲食事業者が一斉に通常営業に踏み切った。コロナ感染が爆発する。新規陽性者数が激増すれば医療が逼迫する。入院、宿泊療養のキャパシティーが不足し、菅義偉氏は突如、陽性者自宅放置の方針を示すに至った。
「安心・安全の五輪」の言葉もウソだった。札幌で開催されたマラソン競技では街中が密になった。街頭での感染を阻止する手段は取られなかった。海外から流入した人々に対する行動抑制策もザル対応だった。「違反者に対する厳正な措置」もウソだった。
南米で確認されたF490S変異株も国内に流入した。7月20日に入国した外国人の感染が明らかになったが、日本政府はこの事実を隠蔽し続けた。五輪開催により世界中の変異株が日本に流入した。その影響が表れるのはこれから。
国民を欺き、国民の命と健康を犠牲にして、菅義偉氏、バッハ氏、五輪組織委員会が得ようとしたものは何だったか。自分の利益である。
菅義偉氏にとって五輪開催強行は蜘蛛の糸。国民の命と健康を蹴り飛ばして蜘蛛の糸にすがりついた。支持率が3割を切り、退陣秒読みに移行した菅義偉氏は、なりふり構わず五輪開催強行という蜘蛛の糸に絡みついた。
IOCバッハ会長にとって日本国民の命に何の価値もない。ただひたすら巨額のテレビ放映権だけが行動の目標だった。世界でもっとも醜い銭ゲバの姿が鮮明に浮かび上がった。五輪組織委員会の行動原理もIOCバッハ会長の生き写しだった。日本の主権者国民の命と健康など考慮する姿勢は皆無。バブルは弾け、各種の行動違反は完全に放置された。
五輪は人気の高いスポーツ興行。パンとサーカスのサーカスとしての機能を有す。五輪開催を強行してしまえば人心の一部を引き寄せることはできる。しかし、それは国民の命と健康という大きな代償を引き換えにする限りないリスクをともなうもの。五輪開催強行から浮かび上がった真実を私たちは直視する必要がある。
五輪開催が大惨事に至っていない唯一の理由は、コロナ感染爆発にもかかわらずコロナ死者が爆発的に拡大していないことにある。
本年1月の感染第三波では連日100人を超える死者が生じた。年率換算4万人の死者が報告された。この比率で死者が発生していれば大惨事になった。
ところが、感染第五波では致死率が著しく低下している。それでも医療崩壊から自宅で療養中に死亡する事例が報告されている。たまたま、結果が大参事でなかっただけで、大惨事に至ってもまったくおかしくない状況だった。
政府は何のために存在するのか。最大の役割は国民の命と健康を守ることだ。この目的に比べれば、五輪など二の次、三の次。その国民の命と健康に重大な危機が発生した。政府は何よりも国民の命と健康を優先すべきである。
リスク管理の鉄則として“be on the safe side”がある。「裏目に出たときのリスクが極めて大きいときには安全策を取らなければならない」というもの。この鉄則を完全に無視して菅義偉氏は五輪開催強行に突き進んだ。この事実を絶対に見落とさないこと。これが何よりも大事だ。
究極の局面でどのような行動を示すか。ここに人間性の真髄が表れる。菅義偉氏、バッハ氏、五輪組織委員会の三者は、国民の命と健康よりも自分たちの利益を優先した。この行動の意味は決定的に大きい。
結果的に大惨事に至らぬとも、そのプロセスは消えることがない。船が沈みかけたときに、人々を蹴り飛ばして、自分が先に逃げることを優先した。結果的に船が沈まなかったとしても、この事実は消えることがない。
しかしながら、他方で、コロナの真相も闇に包まれている。コロナが全世界でワクチン接種を義務付けることが必要な代物であるのかどうか。
菅義偉氏はワクチンが「切り札」だと主張するが、ワクチンの実態は完全な「札付き」だ。それにもかかわらず、主要メディアはワクチン接種の大合唱を続けている。
ワクチンに疑義を提示すると「デマ」だと攻撃する。「ワクチン疑義はすべてデマ」という「デマ」が流布されている。菅義偉氏をはじめ多くの医療関係者がワクチン接種を推奨しているが、その裏側に巨大な利権構造が存在することを忘れてはならない。
日本でのワクチン接種人数(少なくとも1回接種)は7月29日時点で4,827万人。他方、接種後急死者数は7月30日までで919人。重篤報告は7月25日時点で3,338人。極めて多数の接種後急死者、重篤化者が報告されている(https://bit.ly/3xqZqiE、(https://bit.ly/3iqn4Hx)。
急死者数919人は接種人数4,827万人の0.0019%。重篤化数3,338人は4,827万人の0.007%。この数値が異常に大きい数値であることは、季節性インフルエンザワクチンの接種後急死者数と比較するとよくわかる。
2018-19年シーズンの季節性インフルエンザワクチン接種後の急死者数は推定接種人数5,251万人に対して3人である(https://bit.ly/3xDGmxP)。新型コロナワクチンは4,827万人接種で919人が急死。重篤化した人が3,338人いる。これに対して、季節性インフルエンザワクチンは5,251万人接種で接種後急死者数はわずかに3人。
ワクチン接種にメリットがあるとの主張には次のような論拠が示される。日本でコロナに感染して死亡する確率は、公表数値を基に計算すると1.5%。これと比較するとワクチン接種後急死確率0.0019%、ワクチン接種後重篤化率0.007%ははるかに低く、ワクチン接種にメリットがあるとする。木村太郎氏と同類の初歩的な誤りだ。
日本のコロナ死者数は1万5,753人。全人口は1億2,605万人。つまり、ワクチンも打たずにコロナで死亡する確率は0.012%に過ぎない。
0.0019%、0.007%と比較する対象は0.012%だ。ワクチン接種が進捗しているので計算が複雑化することになるが、ワクチン接種のリスクは極めて高いという事実は揺るがない。高齢でない健常者がワクチンを接種するメリットは皆無に近いということを正確に知っておく必要がある。
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