利権至上主義菅内閣を打倒
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事を抜粋して紹介する。今回は、「ワクチン接種推進の原動力は巨大な利権にあると見て間違いない。利権を優先し、自分の利益のみを優先する菅義偉氏の退場が必要だ」と訴えた8月10日付の記事を紹介する。
緊急事態宣言を発出しながら東京五輪開催を強行した本当の理由はコロナが重大な感染症ではないこと。
日本のコロナ死者は約1万5,000人。
年率換算では約1万人。
この数値は季節性インフルエンザと同水準。変異のスピードが速いが致死率は明らかに低下している。
それにもかかわらず「緊急事態宣言」を発出しているのはなぜか。最大の背景は「ワクチン利権」。
ワクチンを国費で全国民に接種することを可能にするにはコロナが重大な感染症でなければならない。
だから菅内閣はコロナを重大な感染症に位置付け続けている。
そのうえでワクチン接種を推進している。しかし、コロナが本当に重大な感染症であるなら五輪は並び立たない。
五輪開催を強行するにはコロナが重大な感染症では矛盾が生じる。ワクチンを立てれば五輪は立たず、五輪を立てればワクチンは立たない。
ところが、菅内閣は五輪を立てて、かつ、ワクチンを立てた。
こんな矛盾はない。菅内閣の不可思議な行動を説明するたて糸が「利権」。
「利権」をたて糸にして考えれば、ワクチンと五輪の両立が可能になる。
菅義偉氏は五輪という蜘蛛の糸にしがみついた。感染爆発の事実が突き付けられており、コロナが本当に重大な感染症であるなら、五輪開催強行の選択肢はなかった。
五輪を断念せざるを得なかった。
しかし、菅義偉氏は五輪開催強行をゴリ押しした。自分の政治的利益のためであるが、同時にコロナ詐欺の本質を知っての上のことであったと考えられる。
適正なコロナ対応はコロナの指定区分を変更すること。
コロナを第2類感染症にすることだ。
現行法では費用が公費負担にならないが、この部分だけ公費負担とする措置を取ればよい。
コロナを第2類感染症に指定するだけで、ほぼすべての問題が解決する。しかし、菅義偉氏にとっては致命的な欠陥があった。
ワクチンの大口買い上げが不可能になること。
公費による全国民に対するワクチン接種を正当化するにはコロナを重大な感染症に指定するしかない。そのためにコロナが重大な感染症として指定されている。
「コロナ詐欺」の本質を理解しておくことが重要だ。問題はワクチンだ。
ワクチン接種後の死者が著しく多い。
ワクチン接種後の重篤化者数も著しく多い。「不妊になる」との説がデマであるなどを論じる前に、接種後急死者数や接種後重篤化者数などの「事実」を正確に伝えるべきだ。
日本でのワクチン接種人数(少なくとも1回接種)は7月29日時点で4827万人。
他方、接種後急死者数は7月30日までで919人。
重篤報告は7月25日時点で3,338人。極めて多数の接種後急死者、重篤化者が報告されている。
(極めて多数の接種後急死者:https://bit.ly/3xqZqiE)
(重篤化者:https://bit.ly/3iqn4Hx)
急死者数919人は接種人数4,827万人の0.0019%。
重篤化数3,338人は4,827万人の0.007%。この数値が異常に大きい数値であることは、季節性インフルエンザワクチンの接種後急死者数と比較するとよくわかる。
2018~19年シーズンの季節性インフルエンザワクチン接種後の急死者数は推定接種人数5,251万人に対して3人。
新型コロナワクチンは4,827万人接種で919人が急死。
重篤化した人が3,338人。
これに対して、季節性インフルエンザワクチンは5,251万人接種で接種後急死者数はわずかに3人。ワクチン接種推奨者は、
「日本でコロナに感染して死亡する確率は、公表数値を基に計算すると1.5%、
これと比較するとワクチン接種後急死確率0.0019%、ワクチン接種後重篤化率0.007%ははるかに低く、ワクチン接種にメリットがある」
と主張する。このような初歩的な誤りを言い張る点に「コロナ詐欺」の本質が透けて見える。
日本のコロナ死者数は15,753人。
全人口は1億2,605万人。
つまり、ワクチンを打たずにコロナで死亡する確率は0.012%。
これと比較してワクチン接種後急死確率0.0019%、ワクチン接種後重篤化確率0.007%は極めて高い。
高齢でない健常者はワクチン接種を忌避すべきと考えられる。8月10日の東京都新規陽性者数が2,612人になった。
前週値を下回るのは7月24日以来。
しかし、7月24日も8月10日も休日の翌日で、検査数減少により新規陽性者数が少なくなる日。
この2つの例外事例を除くと、6月20日から1カ月半以上も前週値を上回り続けている。
8月11日発表の数値は急拡大する可能性が高い。菅内閣が緊急事態宣言解除を強行したのは6月21日。
五輪の有観客開催決定を強行するためだった。
ところが、その後に新規陽性者数が急増。7月12日には4度目の緊急事態宣言発出に追い込まれた。
しかし、菅義偉氏は五輪開催強行に突き進んだ。コロナ死者は本年1月の感染第3波では年率換算で4万人にまで膨張した。
このペースの死者が発生していれば完全にアウトだった。
この意味で菅義偉氏が国民の命と健康を踏みにじったことは動かしがたい事実。しかし、L452R変異株の致死率は大幅に低下した。
このために、国民の命と健康を犠牲にした菅義偉氏の選択の誤りがぼかされてしまった。
それでも、感染が爆発的拡大を示していることも事実。
菅義偉氏が五輪開催強行に突き進んだために、国民の行動抑制のたがが外れた。「五輪強行で行動抑制のたがが外れた」
https://bit.ly/3zVGGteその結果として感染爆発が生じている。
客観的に明らかな事実であるのに、言葉の上では、「五輪開催と感染拡大は関係がない」と発言できてしまう。
黒を白と言い張っても、それを取り締まる法律がなければ道理が引っ込んでしまう。人の移動指数は7月23日にピークを記録した。
8月7日からの3連休初日も7月23日ピークを上回らなかった。
8月13日からのお盆休みに人がどう動くか。
コロナ感染の水準はしばらく高水準が続く可能性が高い。現在のコロナ指定区分では医療逼迫、医療崩壊が生じるリスクが大きい。
7月22日からの4連休の民族大移動を無制限にしたため、8月中旬から日本全体でのコロナ感染拡大が加速するリスクが大きい。
日本全体での医療逼迫の危機が目前に迫っている。重要な対応はコロナの指定区分を変えること。
それができないのであれば、全国の国公立病院、国公立大学病院のコロナ病床を十分に確保することが必要になる。同時に、ワクチン接種リスクに関する正確な情報を周知することが極めて重要だ。
ワクチン接種推進の原動力は巨大な利権にあると見て間違いない。
極めて重大な副作用があることを見落としてはならない。同時に、これからの最重要事項が、迫り来る衆院総選挙対応であることを忘れてはならない。
利権を優先し、自分の利益のみを優先する菅義偉氏の退場が必要。
国民の利益を優先する新しい政権を樹立しなければならない。
自公と自公補完勢力を除外した、革新勢力の連帯を構築しなければならない。立憲民主党と日本共産党が強固な共闘体制を構築して、全選挙区の統一候補を擁立することが重要だ。
自公と連携する維新と国民民主党は、正々堂々と自公陣営と連携すべきだ。立憲民主党は日本共産党との共闘を明確に宣言する必要がある。
武力革命を遂行するわけではない。議会制民主主義の枠組みのなかで、利権至上主義から国民利益至上主義に軸足を移す。
国民利益至上主義の新しい政権を樹立することが国民の利益になる。
次期衆院選に向けての明確な方針明示が強く求められる。
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