創業40年の節目に代表交代 税理士業務のDX化で次代へ
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アストル税理士法人 副代表 林田 俊貴 氏
財務コンサルもDX
「こんな楽しい仕事はない」――税理士業務についてこう話すのは、アストル税理士法人の林田俊貴税理士だ。飯塚市出身で、嘉穂高校、東京経済大学に進学し、その後は飯塚市や大牟田市での税理士事務所勤務を経て税理士登録。2015年に福岡市博多区で税理士事務所を開業した。父である林田俊一税理士と17年に税理士法人を設立してからは、同法人の副代表を務めてきた。「計数の裏付けをもって、経営者の目標を具現化することが我々に求められていることだと認識しています。グループとしての強みを最大限に生かして、顧問先と一緒に成長していきたいと思っています」(俊貴氏)と続ける。
税理士業務はいつかAI(人工知能)に奪われると指摘されることも多い。これについては同氏も危機感を覗かせるが、その言葉はあくまで前向きで力強い。「従来の税理士業務の必要性は薄れていくでしょうが、会計を中心としたコンサルティングの役割が、より社会に求められるサービスとなってくる。私たちがいたことによってお客さんが儲かることが一番の喜びです。そして、そのお客さんがどんどん規模を拡大して、中小企業から大企業になり、上場企業にまで成長していく姿をたくさん見たいですね」。
福岡支店では一部業務をテレワーク化したほか、顧問先にもクラウド会計や将来の申請書類の電子化に備えた会計処理の導入を進めるなど、税理士登録した15年から早くも業務にDXを取り入れてきた。月次の決算書を基に、経営者の目標に沿って資金繰りの課題や事業の強みをアドバイスし、経営戦略をともに策定する。言語化しにくい部分を、数字に裏打ちされた資料から言語化していく、というのが、俊貴氏の考える財務コンサルだ。
2022年、ついに事業承継へ
福岡県法人会連合会税制委員長やライオンズクラブ国際協会337‐A地区ガバナーなどの要職を歴任してきた現代表の林田俊一氏は、「若い人たちに何が残せるのかということを常に考えてきました」と話す。創業間もない1986年、まだ所員も少なかったころだったが、資金繰りの危機に陥ったこともあったという。12月の賞与が払えない状況のなか、自身が近隣の温泉地でスーツの出張販売のアルバイトをし、糊口を凌いだこともあった。そんな現・アストル税理士法人も、いまや約30名の所員を擁し、顧客は個人客を含めて700を数えるまでに事業を拡大。グループで社会保険労務士事務所や行政書士事務所を抱えることで、さまざまな行政手続きをワンストップで担う体制をつくり上げている。
アストル税理士法人は、創業40周年を迎える2022年、代表が交代する。新代表には林田俊貴氏が就任予定だ。17年の法人化のさい、「家業からの脱却、そしてグループとしての規模拡大を目指す」と力強く宣言した俊貴氏が、コロナ禍で変化のスピードが上がるなか、アストル(税)の舵取りを担う。
<INFORMATION>
代 表 :林田 俊一
副代表 :林田 俊貴
創 業 :1982年6月 設 立:2017年8月
本 店 :福岡県飯塚市椋本509-5
TEL :0948-22-7427
福岡支店:福岡市博多区吉塚本町2-44
TEL :092-624-1170
URL :http://www.new-concept.co.jp/hayashida
<プロフィール>
林田 俊貴(はやしだ としき)
1978年11月9日、飯塚市生まれ。嘉穂高校、東京経済大学、国士舘大学大学院を卒業後、飯塚市や大牟田市での税理士事務所勤務を経て、2015年2月の税理士登録と同時に林田俊貴税理士事務所を開業。17年8月の法人化にともない、アストル(税)の副代表に就任した。関連キーワード
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