賃貸マンション軸にサービス拡大 モダンプロジェの「グループ経営」
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(株)モダンプロジェ 代表取締役社長 別府 大力 氏
立地と企画に強み、モダンパラッツォ
投資マンション・モダンパラッツォを供給する(株)モダンプロジェは、2012年3月の設立から9年半で、その供給実績は150棟(21年10月末時点で建築中含む)に上る。モダンパラッツォでは、すべての物件で「敷金・礼金ゼロ、退去時の清掃費定額」といった、初期費用や不測の費用がかからない仕組みを採用。このような「初期費用が安く」「わかりやすい契約」が、入居者から好評を得ている。モダンパラッツォの基本理念は「インカムとキャピタルの両立」だ。安定した賃料収入だけでなく、売却という選択肢も選べるのは都市の中心部に物件を供給している強みだろう。
同社では、賃貸マンションだけでなく、テナント複合型マンション、オフィスビル、ホテルの開発も手がけてきた。さらに、ウィークリー・マンスリー、時間貸し、学生特化型など立地やニーズに合ったサービスの提供も行ってきた。
いずれ六本松で「こども食堂」
20年4月からは、賃貸マンション・ビジネスワン六本松(福岡市・六本松)でもウィークリーマンション事業を開始した。同マンションには、洗濯機・乾燥機付きのコインランドリー、フィットネスルーム、サウナなどの付帯設備も備えられるだけでなく、1階には食堂「六本松食堂」があり、昼食から夕食まで、入居者はもちろん外部からの利用も可能だ。海鮮系のメニューも豊富な隠れた名店として、人気を博しているようだ。
別府社長は、「不動産に携わる仕事をしているので、地域や社会への貢献は続けていきたい」として、ラジオ番組やケーブルテレビの企画でスタートアップ支援やこども食堂へのスポンサー活動など、CSR活動にも積極的に取り組んできた。「コロナ禍ということもあり、しばらくこども食堂は開催できていませんが、六本松食堂で再開できれば」(別府社長)と話す。
次期社長はプロパー社員から
同社はこれまで、学生特化型の不動産仲介会社などを子会社化するなどして、事業の幅を広げてきたのだが、子会社の事業が成長し安定した際には、責任者に株式を売却した実績も複数ある。「これもスタートアップ支援の一環としても考えています。資本関係はなくても、同じ釜の飯を食った仲ですし、対等な関係で取引もさせていただいています」と別府社長は話す。
2代目社長は新卒入社の社員から選ぶ―この方針は、同社において公然の事実としてアナウンスされているという。すでに入社9年目の新卒社員は子会社社長に、8年目の新卒社員は執行役員に就任している。社内体制について別府社長は、「事業の幅が広がったことで、それぞれの役割も明確化してきました。以前に比べて組織としても強くなってきたと実感しています。何より物件の企画や新規事業に集中して取り組める組織環境になってきたことを、大変ありがたく感じています」と話してくれた。事業拡大によるポジションの増加が人材を育て、組織としての好循環を生んでいるようだ。
<プロフィール>
別府 大力(べっぷ・たいし)
1975年、福岡市出身。大手不動産仲介会社や資産活用コンサル会社を経て、2012年3月に(株)モダンプロジェを設立し、代表取締役に就任した。物腰の柔らかさから周囲の人間を惹きつける魅力をもつ。モットーは「みんな儲かる」。法人名
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