「現場を知り、現場を信頼する」 従業員との信頼関係で施工品質向上へ
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(株)サンヨー建材工業 代表取締役 越智 多見男 氏
建物に欠かせない建具
マンションデベロッパーを主体に構成される業界団体・(一社)九州住宅産業協会にも加盟している建具工事業者・(株)サンヨー建材工業は、分譲マンションを中心に商業施設や小中学校や高等学校、介護施設など、これまで窓のある建物すべてに関わってきた。
建具とは、住宅の開口部に取り付けられる「仕切り」の総称を表す。建物の外と室内を仕切り、風雨を遮る、個室をつくる、さらに個室内を仕切り、収納をつくる。このときに使用される玄関ドアや窓、サッシなどが建具の代表的なものだ。これらをみてもわかるように建具がない建物はない――とくに住居用では、断熱性や防音性ひいては防犯性など生活に関わる重要な部分にあたり、取り付ける建具によって建物の性能だけでなく見るものに与えるイメージも大きく変わってくる。
徹底した顧客目線で信頼獲得
同社の越智多見男社長は人脈を駆使し、マンションデベロッパーを始めとした建築主や建材メーカーとの信頼関係を構築してきた。創業来45年にわたって取引先からの信頼を得てきたことについて、「当社の経営理念は『努力と機動力』。顧客の求めるものを丁寧に聞き、それを徹底することが信頼獲得につながると信じて、これまで継続してきた」(越智社長)という。
同社の強みは越智社長の人脈、そして施工力だ。越智社長のリーダーシップと理念に共感した役員と従業員が一丸となって仕事に取り組むことで高い施工力を維持してきた。従業員を信頼しているからこそ、越智社長は経営者としての圧倒的な努力を続けることができ、業績の拡大につなげてきた。「従業員が頑張ってくれているから、続けてこられた」(越智社長)といい、未経験でもじっくり育て、定着してもらうことで施工品質を向上させ、継続受注につなげてきたのだという。
現場を知り、現場を信頼する
人脈を駆使することで、受注につなげ、従業員との信頼関係を築くことで、施工力を高め、顧客の要望に応えることで、継続受注につなげてきた。こういった戦略が功を奏し、受注は好調に推移。2010年代前半に8億~9億円で推移していた売上高は増収基調をたどり、21年9月期には飯塚本社だけで17億円を超えた。
実際に越智社長が施工に関わることは少ない。ただ、現場は越智社長が最も重視するところだ。「だからこそ、予算から進捗まで現場の状況はしっかりと把握するように努めている。ただ、任せられるところは任せる」(越智社長)と言い、「従業員を信頼できるからこそ、任せられるようになった」と続けた。信頼の甲斐あって、ゼネコンの現場では従業員が表彰されるなど同社の施工力への信頼は厚い。また、その際には、「よく頑張った」と従業員を励まし、労をねぎらうことも忘れない。「福岡はまだまだ伸びしろがあるまち。これからも従業員と一丸になって、福岡のまちづくりの一端を担えれば」(越智社長)と締め括ってくれた。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:越智 多見男
所在地:福岡県飯塚市秋松941(飯塚本社)
福岡市東区原田1-43-43(福岡本社)
設 立:1977年10月
資本金:1,000万円
TEL:0948-28-7727
URL:http://www.sanyokenzai.co.jp
<プロフィール>
越智 多見男(おち・たみお)
1947年、福岡県嘉穂郡(現・飯塚市)生まれ。税理士事務所に5年間勤務後、76年にサンヨー建材工業を創業し、77年10月の株式会社化とともに代表取締役に就任した。趣味は畑仕事とゴルフ。関連キーワード
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