スーパーゼネコン4社中間決算、減益傾向も受注堅調
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上場しているスーパーゼネコン4社の2022年3月期中間決算が9日、出そろった。
大林組は売上高8,991億円(前年同期比5.5%増)、経常利益231億円(同59.5%減)を計上。大型工事の進捗が順調に推移したことから増収となったものの、国内建築事業の大規模工事複数件で工事損失引当金を計上したことなどから大幅減益となった。通期業績予想も修正し、売上高1兆9,600億円、経常利益400億円とした。資材高騰や設計見直しによる原価高騰を要因に挙げた。
受注高は9,300億円(同35.9%増)となったが、建築・土木ともに増加した。前期は下期に受注が偏っていたことから、通期では1兆9,900億円(同2.1%増)と前期並みとなる見通し。
清水建設は売上高6,456億円(同5.5%減)、経常利益128億円(同73.9%減)を計上した。完工高、開発事業等売上高ともに減少したほか、工事採算性も低下し減収減益となった。通期予想に変更はなく、売上高1兆5,500億円、経常利益770億円を予想している。
受注高(個別)は海外受注の低迷が続いているものの、国内民間建築受注が大幅増となった結果、5,951億円(同27.0%増)と堅調に推移しており、通期では1兆4,250億円(同41.8%増)となる見通し。建設事業の受注高は5,693億円で、事務所・庁舎が1,468億円増となったことが影響した。通期(個別)では1兆4,250億円となる見通し。
鹿島建設は売上高9,561億円(同4.8%増)、経常利益654億円(同17.5%減)を計上。前期比で竣工工事が少なかったことから減益となった。通期予想は、欧米の流通倉庫開発事業など海外事業が牽引していることから、売上高2兆500億円、経常利益1,200億円へ上方修正した。
受注高は8,071億円(同14.7%増)で、建築事業の受注が前期比増となった。通期では1兆9,000億円となる見通しで、こちらも上方修正した。
大成建設は売上高6,281億円(同5.7%増)、経常利益283億円(同40.1%減)を計上した。減益となった要因に、国内建築における競争環境の悪化を挙げた。通期予想は売上高1兆6,400億円、経常利益930億円に据え置いた。
受注高は6,089億円(同20.3%増)で、建築・土木ともに増加したが、通期では当初予想を下方修正。1兆8,300億円とした。
【永上 隼人】
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