土木工事のネクストグループ 国産バナナ事業を第2の柱に
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ネクストエンジニアリング(株)
常務取締役 内田 匡彦 氏安定したインフラ整備事業
1992年6月創業の推進工事・ネクストエンジニアリング(株)は、主に下水道などライフライン整備を手がけ、安定した業績で推移してきた。下水道の管路は長距離におよぶため、交通渋滞や騒音、振動を最小限に抑えること求められるが、これまでの実績が評価され、福岡県内だけでなく多くの自治体で推進工事を行ってきた。建設機械の輸出・メンテナンス事業も行い、現在では台湾やベトナム、韓国の現地企業と取引を進めている。
グループ会社・ネクストファーネス(株)ではプラントメンテナンス(築炉事業)を全国で受注。特殊な技術が必要なことから、こちらも安定した業績で推移してきた。さらに、ネクストエンジニアリングほか2社と共同出資で設立した進和技術(株)は、堀進機の製造だけでなく、高難度の施工にも対応する同社独自のツーウェイ工法が強みで、他のグループ会社と同じく、全国で施工実績がある。
このように、安定した業績で推移してきたネクストグループだったが、「新しいことにチャレンジしたい」という内田明夫社長の思いから、2017年に土木事業とは文字通り畑違いの新規事業・バナナ栽培へ乗り出した。
宮崎で新事業・国産バナナ
宮崎県・川南町の約3,000坪の農場を整備。ここで約5,000本のバナナを栽培している。栽培するバナナは、甘く粘りが強いグロスミッチェル種だ。「一般的なバナナより、もちもちしていて甘みが強いグロスミッチェル種に出会って、『これだ!』と思った。私の生家に土地もある。気候も栽培に適している。そして故郷の雇用も生み出せる」(内田社長)―台風対策の堅牢なビニールハウスを建設し、無農薬でのバナナ栽培を開始した。「NEXT716の商品名で百貨店やスーパーマーケットなどで1ピース数百円から千円で販売しているが、好評をいただいている。皮まで食べられるのが特長で、バナナの皮には豊富な栄養素が含まれている」(内田社長)と自信を覗かせる。
バナナ事業はグループ会社・ネクストファーム(株)が担っており、同社の代表取締役を務めるのが、内田社長の子息・内田匡彦氏だ。匡彦氏は、「市場がないところからのスタートだったが、販売店からの評判もよく、じわじわと認知が広がってきた。販路拡大はもちろん、皮に豊富な栄養素が含まれている特長を生かすため、新商品開発を進めている」と話し、宮崎大学との共同研究も進められているという。
匡彦氏は、海外留学の経験を生かして、ネクストエンジニアリングで海外企業との取引を担当していたが、バナナ事業(NEXT716)開始にともない、ネクストファームの代表取締役に就任した。「NEXT716の可能性を信じている。バナナ事業の本格スタートから早3年、早期に推進事業に次ぐ事業の柱に成長させられれば」と意気込む。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:内田 明夫
所在地:福岡市博多区月隈6-22-47
設 立:1992年6月
資本金:2,000万円
TEL:092-583-3205
URL:https://next716.com
<プロフィール>
内田 匡彦(うちだ まさひこ)
1983年福岡市生まれ。海外留学を経て、2007年3月に立命館アジア太平洋大学を卒業。不動産会社(東京)を経て、11年にネクストエンジニアリング(株)に入社。18年、ネクストファーム(株)の設立とともに代表取締役に就任した。趣味はバレーボール。関連キーワード
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