立憲民主党福岡県連の新しい顔 保守層と無党派への浸透を目指す
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立憲民主党 衆議院議員 城井 崇 氏
福岡10区・小選挙区で盤石の勝利
立憲民主党福岡県連は2021年11月13日に常任幹事会を開き、県連の新代表を城井崇・衆院議員(福岡10区)を軸に調整する方針を決定、城井氏は12月4日の県連大会で新代表に選出された。
第49回衆議院選挙における福岡10区・城井氏の戦いは、それまでの選挙戦とは違って告示前から「一歩リード」が伝えられる、終始「強さ」を感じさせるものだった。実際、投開票日はNHKの当確が出る前に他候補が敗北宣言し、衆院・福岡選挙区における自民党独占を崩す画期的勝利となった。もっとも、城井氏の政治家として歩み自体は決して順風満帆ではない。城井氏自身も「最初の選挙の認知度は25%以下」と笑うほどのゼロからのスタートで、03年11月の43回衆院選では自見庄三郎氏に敗れて比例復活当選。05年のいわゆる郵政選挙では落選して浪人生活を経験。09年に国民新党の推薦を受けて雪辱をはたすも12年選挙で再び落選。17年の選挙では希望の党公認で小選挙区では敗れたが9割以上の惜敗率で復活当選し、18年には国民民主党に参加。20年に新・立憲民主党に加わった。
今後は保守層への浸透も目指す
49回衆院選で立憲民主党は日本共産党などとの候補者調整に乗り出し、野党が一つの塊になって自民党に挑む「野党共闘」を実現。しかし、この共闘については立憲民主党の最大支援団体である連合が当初から前向きでなかったこともあり、大きなハレーションを生むこととなった。城井氏自身も選挙後に以下のように語っている。
「野党候補の一本化は必要だったが、なぜ組むのか、何を一緒にやるのかが見えにくかったために『単なる数合わせだ』などの批判を受けた。一緒にやるのはコロナ対策や雇用、教育、社会保障、安全保障の一部の話なのだと説明してはいたものの、それがきちんと伝わらなかった。」(城井氏)
「野党共闘で得た票があれば逃げた票もある。共産党が候補者を立てなかったことによって(立民が)得た小選挙区票が約300万票、他党に逃げた票が800万くらいあると読める。非自民・非共産で戦ってきた構図とどちらがリーズナブルだったのかを科学的に検証すべき。」(同)
城井氏は保守層と無党派への浸透によって自民党に勝つことを目指す幅広い中道路線を目指すとみられ、それは同党の泉健太・新代表の政治姿勢とも重なる。それが従来の立憲民主党支持者にどう受け止められるのか、新執行部体制の方針に注目が集まる。
<INFORMATION>
所在地: 北九州市小倉北区東篠崎1-4-1 TAKAビル片野2F
TEL:093-941-7767
URL:https://kiitaka.net/
<プロフィール>
城井 崇(きい たかし)
1973年生まれ。北九州市門司区出身。県立門司高校(現・門司学園中高)を経て京都大学総合人間学部卒。松下政経塾を経て、民主党代表などを務めた前原誠司氏の秘書に。2003年の衆院選で福岡10区から出馬して敗れるも、比例九州で復活当選。21年10月の衆院選では小選挙区で4回目の当選。同年12月、立憲民主党福岡県連合会の代表に就任した。関連キーワード
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