令和の里・太宰府市長としてより観光資源をいかしたまちづくりへ
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太宰府市長 楠田 大蔵 氏
コロナ禍で苦境に立った観光都市・太宰府
太宰府天満宮や九州国立博物館(2005年10月開館)といった福岡県を代表する観光名所のほか、水城跡などの史跡を誇る太宰府市。福岡市のベッドタウンとしても発展を遂げており、住みたいまちとしての評価も高い。同市の「顔」はいうまでもなく初詣で九州最多の参拝者数を誇る太宰府天満宮だが、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらないなかで、観光都市としての大宰府は難しい局面に立たされている。
21年は大宰府跡、水城跡の遺跡が史跡指定されて100年周年を迎えた。19年には「令和」への元号改正にあたって令和ゆかりの太宰府市がクローズアップされたこともあり、全国的注目度も増した。太宰府市長・楠田大蔵氏は、今後100年の太宰府市について構想を膨らませている。
楠田 太宰府市は19年に令和の発表で注目をいただいた分、20年にはコロナの影響を非常に強く受け、その落差は日本一大きかったかもしれません。観光客数は4〜5月が前年同期比96%減、とくにインバウンドはゼロとなり、商業関係、観光関係の人にとって非常に厳しい状況となり、我慢、苦難の年でした。そうしたなかで、「がんばろう令和支援金」という名称で、近隣自治体の3倍に相当する最大30万円の事業者向け補助金を出すという決断に至りました。また、総額6億5,000万円、30%のプレミアムが付くプレミアム商品券を発行し、そのうちの1億円でキャッシュレス決済の「だざいふペイ」も始めました。
太宰府への観光客は、20年9月ごろからGotoキャンペーンの効果などで回復し始め、11~12月には前年同期比50%減にまで戻りました。しかし、12月~21年1月とコロナ感染の第3波のため、また市民に初詣の分散参拝を呼びかけたこともあり、初詣は前年比8割減となりました。太宰府市のトップ、首長として全責任を負うことで、より厳しい立場にいるということを改めて認識しています。
国政復帰を望む声も まずは地元・太宰府の発展に尽力
楠田氏は東京大学法学部を卒業後に住友銀行を経て国家公務員試験Ⅰ種に合格。その後、羽田孜元首相と古賀一成衆議院議員の政治秘書を務めた。03年の第43回衆院選で福岡5区から民主党(当時)公認候補として立候補し、小選挙区で敗退。比例九州ブロックで復活当選。05年の第44回衆院選では比例復活もならず落選も、06年には比例九州ブロックから繰り上げ当選した。09年の第45回衆院選で再選、鳩山内閣では防衛大臣政務官に就任。第46回、第47回衆院選では続けて落選し、17年の第48回衆院選では希望の党から立候補するも落選。18年の太宰府市長選挙に無所属で立候補して初当選をはたした。
その経歴と若さから国政復帰を願う声も多いが、まずは地元・太宰府の発展に尽くしたいと語る楠田氏。令和の里から日本と世界の安寧を願う。
<INFORMATION>
所在地:福岡県太宰府市観世音寺1-5-18
TEL:092-928-8787
URL:https://www.daizoo.com
<プロフィール>
楠田 大蔵(くすだ だいぞう)
1975年生まれ。筑紫野市出身。久留米大学附設高校を経て2000年に東京大学法学部卒業。住友銀行に入行後、27歳で羽田孜元首相の秘書。03年の衆院選で福岡5区から出馬、比例復活当選。05年衆院選に落選も、06年に繰り上げ当選。09年初の小選挙区当選。12年、14年、17年衆院選で落選。18年1月、太宰府市長選に当選。21年12月5日、無投票再選。関連キーワード
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