福岡市東区にラグビー日本代表の強化拠点~県ラグビー界の活性化にも
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先日、「ラグビー日本代表が福岡を強化拠点にする」との報道があった。拠点とする場所は、福岡市東区の「さわやかスポーツ広場」。2021年に活動を終了したラグビートップリーグ「コカ・コーラレッドスパークス」が練習拠点としていた場所で、同ラグビー部の活動終了後、今後の利用方法が注目されていた。
今回の報道について、福岡市および日本ラグビーフットボール協会に問い合わせた。
福岡市港湾空港局港湾管理課は、「現段階では日本ラグビーフットボール協会さまより正式な申請などはありません。また2022年3月末日まで、コカ・コーラボトラーズジャパン様とさわやかスポーツ広場の契約があります。報道されている内容ついては、こちらではわかりかねます」とコメント。また、日本ラグビーフットボール協会の広報担当者も「現時点でお話できることはありません」としている。
ラグビー業界に長年携わっている関係者は、今回の報道について「コカ・コーラレッドスパークス活動終了の発表直後から、日本ラグビー協会を含めた各競技団体から、さわやかスポーツ広場の使用についての申し出などがあったと聞いています。報道の通り、日本ラグビー協会が拠点とするのは事実です。建物をコカ・コーラ側から取得し、土地(フィールド)は借地します。2面あるフィールドは、天然芝とハイブリッド芝になります」と語る。
同関係者は、今後について「男女フル代表をはじめ年代別代表の合宿などの活動は、全国各地で年間200日前後行われてきました。フル代表の合宿は、数千万円のコストがかかります。今回のさわやかスポーツ広場の建物取得および芝生などの年間管理コストと比較して、拠点を持つことで資金的なメリットが発生すると判断したのでしょう。また、福岡県下の少年・少女ラグビーチームは、さわやかスポーツ広場を無償で借りられることで、普及活動が促進されました。今後は日本ラグビー協会管轄になるので、無償でさわやかスポーツ広場を使用することは難しくなると思われ、新たな拠点を探していくことが急務です。それでも、福岡にラグビーの“ナショナルトレーニングセンター”が新設されることは、県内ラグビー界の発展に大きく寄与します。なぜならば、日本代表の活動を間近で見られることで次世代のラグビー選手や関係者のモチベーションが高まるからです」と解説した。
コカ・コーラレッドスパークスの活動終了により、さわやかスポーツ広場の存続が危ぶまれた時期もあったが、その不安も一掃された。今後の方針については、近日中に福岡市および日本ラグビーフットボール協会から、発表がなされるものと思われる。どのようなグランドデザインを描いているのか注目される。今後、代表の強化拠点になるとともに、競技の普及や地域活性化のための拠点となることを期待している。
【難波 二郎】
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