業界団体による機能性表示食品の「届出」事前確認、正式にスタートへ
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消費者庁長官「委託する考えはない」
消費者庁の伊藤明子長官は26日の定例記者会見で、機能性表示食品制度で試行的に実施している「業界団体による届出資料の事前確認」について、正式にスタートさせる考えを明らかにした。時期は未定という。
その理由について、「巣ごもり消費なども受けて機能性表示食品の届出が大変増えている。(消費者庁の)業務が逼迫している状況にあり、(届出の公表までにかかる)日数が伸びるのは行政にとっても事業者にとってもよくない」と説明した。
スタートに向けて、中立性の確保と、チェック方法や体制の在り方を検討する計画。ただし、業界団体に丸投げはせず、従来どおり消費者庁で届出資料を確認する。伊藤長官は「届出を受けるのは消費者庁であり、(業界団体に)委託する考えはない」と話した。
届出資料では初歩的なミスも目立つことから、そうした部分は業界団体が“露払い”し、不備の削減に努める。一方、消費者庁には、新規成分や新たなヘルスクレーム(機能性の表示)といった届出のチェックにマンパワーを割きたい狙いもある。
トクホと機能性表示食品、「上とか下とかではなく」
また、業界団体のセミナー(21日)で「トクホ制度は信頼できる」と発言したことについて、伊藤長官は「トクホだけが信頼できる制度と申し上げたことはない。消費者の知る権利を考えると、できるだけきちんとしたエビデンスがあることが望ましいという観点から申し上げた」と説明。
「(トクホと機能性表示食品のどちらかが)上とか下とかではなく、制度のチェックの仕方が違うと申し上げたつもり」とし、両制度に優劣がない点を強調した。
【木村 祐作】
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