「福岡クリスマスマーケット2021」報告〜サエキジャパン・佐伯社長
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昨年11月9日から12月26日まで開催された福岡クリスマスマーケットはコロナ禍に沈む福岡のまちに光を灯した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の適用など、めまぐるしく動いた2021年のなかでの開催について、主催のサエキジャパン・佐伯岳大社長に話を聞いた。
出店数戻るも感染対策徹底を継続
コロナ2年目の「福岡クリスマスマーケット2021」について、「(前回の2000より)今回のほうが不安は大きかった」と佐伯社長は話す。コロナ禍で初開催となった前回は、感染対策として接触確認アプリの登録や入場時の手指消毒の奨励などを行ったほか、飲食ブースの数を減らしたり、飲食ブースの座席使用についてグループごとに時間制限を設けて交代制にしたりと、模索を続けた。昨年は、人々がコロナとの付き合い方に慣れたと感じていたこともあり、飲食ブースの数をコロナ以前に戻したが、制限緩和と感染対策とのバランスを取ることが難しいと感じたという。
毎年、冬の開催に向け、4月から海外の雑貨品などを発注していく予定にしているものの、その時期にはクリスマスマーケットが開催される11月・12月の情勢を読むことは難しい。開催の是非について判断できないなかでも準備をし続けていくしかなかった。
コロナ禍で物流に遅れが生じ、昨年発注した商品などのうち、取材を行った今年1月末時点でも未着のものがあるという。クリスマスマーケットに並べられる雑貨品や会場の飾りつけに使われるサンタクロースの人形には手づくりのものが多く、船便のスケジュールが過密化していたこともあり、大幅な到着遅延が発生していた。これらの商品については次回開催時に日の目を見ることとなるようだ。
戻りつつある開催規模
今回のクリスマスマーケットでは博多・天神両会場で音楽ステージが開催された。オペラ歌手やヴァイオリニストとピアニストのユニット、福岡を拠点にして活動するミュージシャンなど、さまざまなジャンルの音楽ステージが連日行われ、会場に花を添えた。コロナ禍によって音楽活動の場を制限されたアーティストも多く、水を得た魚のように伸び伸びとパフォーマンスする姿に、来場者は目を輝かせていた。
クリスマスマーケットのスポンサー企業は年々増加しており、博多、天神会場はメインスポンサーの企業名を冠した。「昨年よりもさらに大きく」という佐伯社長の掲げる目標とその熱意に賛同する企業が1社、また1社と増えていったことがこの結果につながっている。
「世界一のクリスマスの街・福岡」を目指して
今回のクリスマスマーケットの規模は前回よりも拡大されたが、重大なクラスター発生の情報もなく、まさに「無事に」閉幕を迎えることができた。2022年、福岡クリスマスマーケットは記念すべき10回目の開催を迎える。「世界一のクリスマスの街・福岡」の実現のため、佐伯社長をはじめとしたクリスマスマーケット実行委員会は邁進し続ける。
【杉町 彩紗】
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