2024年11月28日( 木 )

【都市伝説?】目撃されたのは誰なのか 孤独死・福岡市のアパートで

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腐臭が屋外に漏れ出すケースも

 福岡市の中心部からバスで20分ほど。老朽化したアパートが立ち並ぶ地域。家賃が安いためか高齢者も多く、独居老人の姿も目立つ。

 残念なことにこの地域では、誰にも看取られないまま亡くなる「孤独死」が多く、地域住民は年に1~2度、孤独死した老人の話を耳にするという。市役所によると同じアパートで連続して3件の孤独死が起こったこともあり、孤独死はもはや“日常”にすらなりつつある。

 この町で世話役的な立場を務めるAは、地域の独居老人について「最近、姿を見かけない」「部屋を訪ねても反応がない」などの連絡があれば、直接部屋を訪ねて安否を確認し、応答がない場合は市役所などに連絡している。

 こうした連携で何人もの孤独死を発見してきたが、なかには遺体の腐敗が進んで強烈な臭いが屋外に漏れ出していたケースなどもあり、やりきれない思いを抱くことも数知れない。

目撃されたのは誰?

 2月20日、Aのもとに、「最近、姿を見かけなくなった老人がいる」との連絡があった。その老人の住むアパートに確認しに行ったところ例の“臭い”を感じたため、「……もう手遅れだろう」と市役所に通報。市役所の職員と警察が老人の部屋に入るとやはり、部屋で亡くなっているのが見つかった。寒い日が続いていたためか、遺体はミイラ化していた。

 警察は遺体を搬送した後に周辺での聞き込みを行い、いくつかの目撃証言などを得ている。市役所経由でその証言の中身を聞いたAの脳裏に突然フラッシュバックのようにあることが甦り、思わず「えっ?」と声をあげていた。

 警察が得た情報は、「20日くらい前に公園で読書している姿を見た」「10日くらい前に散歩する姿を見た」「何日か前に自動販売機で買い物をしていた」というもの。

 しかし、Aは1月下旬にそのアパートを訪れた時のことを思い出したのだ。何度も声をかけ、ドアをノックしたが誰も出てこない。そしてあのときははっきりと気づかなかったが、微かにあの「臭い」をかいだことも。

 もしAの見立て通りに1月下旬に亡くなっていたとすれば、周辺住民が目撃したという人物は誰だったのか……。一種のお騒がせ人物だったため見間違うことはほとんどありえず、警察も「死亡時期と合致しない」と首をひねっているという。

【データ・マックス編集部】

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