2024年11月23日( 土 )

蔦屋書店、九大伊都キャンパス側に来春オープン

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研究開発次世代拠点の一角

九大伊都 蔦屋書店
九大伊都 蔦屋書店(イメージ)

 レンタルショップTSUTAYAの運営などを手がけるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)(以下CCC、東京都渋谷区、増田宗昭代表)は2023年春、「九大伊都 蔦屋書店」をオープンすると発表した。

 同店の企画・運営は、CCCと西部ガス都市開発(株)との合弁会社であるAfford(株)(福岡市博多区、大淵公久代表)が担う。

 九大伊都店の誕生は、「知と感性と創造を育む『結び目』となる拠点」をコンセプトにした「研究開発次世代拠点」整備事業にともなうもので、同事業は大和ハウス工業(株)を代表企業とするグループが主導している。大和ハウス工業以外のグループ構成企業は、西部ガス都市開発(株)、(株)九州 TSUTAYA、正晃(株)、大和情報サービス(株)となっている。

 同事業では研究開発棟(レンタルオフィス・ラボ)・商業棟(BOOK&CAFE)・テナント棟・住居棟(学生向け賃貸マンション)が建設される予定で、九大伊都店は商業棟に該当する。商業棟の実施設計・施工は溝江建設(株)が担当する。

 九大伊都店では、九大伊都キャンパス至近という立地を生かし、九大生のさまざまな「学び」につながるイベントの企画・開催などを計画している。また、九大伊都店を拠点に、九大生と地元住民の交流が促進されることで、新たな地域コミュニティの創出につながることも期待される。CCCは「福岡市や九州大学との連携・協働を推進する施設内において“未来に紡ぐ書店”を目指します」と意気込む。

次世代開発拠点
次世代開発拠点

店舗数伸ばす新業態・蔦屋書店

 オンラインでの映画・音楽配信、電子書籍サービスが拡充するなか、既存のDVD・CD・マンガレンタルショップTSUTAYAの店舗数は減少を続けている。そのような状況下、蔦屋書店は東京・代官山に11年に登場した。

 読書もスマホやタブレットで済まされる時代に、リアル書店を新たにオープンすることに疑問を持つ者もいたが、今や蔦屋書店は相応の誘客力をもつブランドにまで成長した。

 蔦屋書店の特長は、書店といいながらも、単に本を売る場所で終わっていないところにある。文具や雑貨も取り扱うほか、スターバックスコーヒーなどと提携し、カフェを併設。書棚に並ぶ本は店内カフェで読み放題となっており、誰もが居心地の良い空間づくりに注力している。商品だけでなく、蔦屋書店で過ごす「時間」そのものに価値があることが、ほかの書店との大きな違いであり、蔦屋書店の魅力になっている。

 九州・沖縄エリアでは現在、蔦屋書店は「六本松 蔦屋書店」の1店舗のみ。2店舗目となる九大伊都店の誕生は、福岡市西区や糸島市の住民にとって今後の楽しみになるはずだ。

【代 源太朗】

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