コロナ禍でアジア食品店増加(1)ベトナム食品店HSC
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新型コロナウイルスの感染拡大で外国との往来が制限され、外出自粛および飲食店への営業時間短縮要請などが出されるなか、在留外国人を中心に、海外の食材・調味料の需要が急激に拡大した。それを受け、輸入食材・調味料などを扱う食品専門店が相次いでオープンしている。外国の食文化などが好きだが外国に行けないという日本人にも人気で、市場は拡大している。
多様化するアジア食品店
アジア食品店の増加は全国的な傾向であるが、アジア出身者を中心に在留者が多い福岡都市圏でもその傾向が顕著にみられる。とくに、近年在留者が増えたベトナム、ネパールの食品店が増えた。これらは従来からある中華、韓国系の食品店同様に小規模店舗が多い。ベトナム人など東南アジア、南アジアの在留者が増えたことに対応してか、中華系の店舗でもベトナム食品などの取り扱いが増えた。
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【技能実習生】外国人人材の適切な雇用のために(前)中華・韓国・ベトナムなどアジア各国の食品を総合的に扱う中規模の店舗も見かけるようになった。アジアで共通する食材・調味料は少なくないこともあり、複数国の商品を一緒に購入していくようだ。複数国の商品の品ぞろえを充実させるための一定の面積、各言語に対応できるスタッフが必要となるため、一定の資本力が求められる。
日本人を主な顧客とする店舗も生まれている。主に韓国系であり、韓国文化が好きな日本人に訴求する店舗づくりを行っている。前述の総合店(中規模店舗)と同規模かそれ以上の店舗面積で、韓国商品のみだが、食品、化粧品、あるいはアイドル・芸能人グッズ、衣料品など幅広く扱う。
ラオックス(株)が昨年11月にオープンした新業態の食品専門店「亜州太陽市場」(東京都)もアジア各国の商品を取りそろえている。インバウンド需要の激減を受け、ターゲットを在留アジア人と日本人に切り替えたかたちだ。この免税店からアジア食品店への転換は福岡でも見られる。
アジア料理の集客力に期待し、飲食施設と一体となった店舗は、在留外国人が多い首都圏ではコロナ以前からも見られたが、福岡市でも出てきている。
HSC STATION:急増するベトナム食品店
福岡都市圏のベトナム食品店について、ベトナム人組織の関係者や食品店経営者を含む数人のベトナム人に聞いたところ、正確な店舗数を把握できている者はいなかったが、10店舗以上あるといい、コロナ以前の1、2店舗から大幅に増えた。
最も早く出店したのが、2017年秋オープンのHSC STATION(箱崎店)。運営企業はベトナム、日本で幅広く事業を手がける(株)HSC JAPANで、代表の山河ドフーソン氏は在福岡ベトナム人協会の初代会長を務めた。
HSCは自社で多くの商品をベトナムから直接輸入しており、品ぞろえ、価格に定評がある。その後、博多、新宮にも出店している。顧客はベトナム人が中心であるが、タイ人、フィリピン人などの在留者や日本人の顧客も増えているという。コロナ禍で感染者が増えた時期には来客者も減ったが、サイトやSNSを通じた宅配、郵送などでカバーし、総じて売上は堅調に増加しているという。
<SHOP INFORMATION>
■HSC STATION(箱崎店)
所在地 :福岡市東区箱崎2-34-20
営業時間:平日 正午~午後7時(火曜定休日)
土日 午前11時~午後7時
TEL :092-292-8939■HSC STATION(博多店)
所在地 :福岡市博多区博多駅前4-23-28
営業時間:午前10時~午後8時(火曜定休日)
TEL :080-3905-9009(つづく)
【茅野 雅弘】
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