【コロナ禍を越えて(5)】博多港の動向は如何に
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日本郵船は過去最高の利益を叩き出した。経常利益1兆円である。「あれだけ荷役の遅れがあるのに、どうしてそんな記録的な利益が出るのか?」と博多港ふ頭の中園政直社長に尋ねた。「確かに荷動き、便数共に大幅に減っている。しかし、荷役料金が倍どころか3倍以上に上がれば、利益を叩き出すのは容易なことだ。ところが、どの港も同様だが、博多港も荷動き量は回復していない。物流の流れが根本から変わりそうである」と厳しい表情で語る。
構造的な変動は、一港対一港のダイレクト取引が主流になってきたことだという。博多港に入港する汽船の大半は、定期入港メニューの1つとして博多港を位置づけている。今後は、博多港が自前で取引相手の港を発掘して航路を開拓することができるかが問われてくる。
現在、注目されている航路は青島経由で荷揚げし、陸路でヨーロッパに持っていって集荷させるコースである。一例を紹介したが、コンテナの顧客に対し、常に新規の提案をすることが求められるようになった。
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