【脊振の自然に魅せられて】ジョイント脊振清掃登山(後)
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脊振山頂へ続く山道の自衛隊道路(アスファルト道路)は、標高が高くなるにつれて霧が深くなってきた。自家用車組は、登山組より一足早い午前10時過ぎに脊振山山頂駐車場に到着した。駐車場も深い霧に覆われ、風も強く寒かった。駐車場周辺の樹木が風で揺れていた。天気図では前線が太平洋上にあり、日本海から太平洋に向かって風が吹き込んでいたのである。
筆者が持参していた3枚アノラックをロータリークラブの3名に貸した。平田会長へ貸した黄色のアノラックは霧のなかでも目立っていた。前日購入したトングを片手に軍手をはめ、ビニール袋を下げてゴミ拾いを始めるも、駐車場周辺にはゴミがほとんどなく、見つけるのが難しいほどだった。
その後、背振少年自然の家の職員2名も駐車場で合流、会員のK夫婦も車でやってきた。山頂まで10分の脊振山(1,055m)へゴミを探しながら歩いた。ゴミを見つけると「ゴミがあった、あったと」喜ぶ。山頂の登山道もゴミがほとんどかった。
長年、清掃登山を続けてきた効果が現れたのだろうか。SDGsの意識が浸透したのかもしない。登山者のマナーが良くなったのは喜ばしいことである。
山頂も霧に覆われ、髪が乱れるほど風が強く、平田会長のメガネが霧で濡れていた。ロータリークラブの3名は筆者が揮毫した道標前で背振少年自然の家の女性職員に記念撮影を頼んでいた。女性職員はトング片手にスマートフォンで撮影していた。私のカメラにはスマートフォンを構える女性職員と記念写真に収まる3名の姿が写っていた。
山頂広場には、前日悪天候だったにも関わらず、テント泊の家族が昼食の用意のため、焚き火をしていた。声をかけると「昨夜は寒かった」との答えが返ってきた。母親と子ども2人、犬1匹でのキャンプのようだ。
そこから少し歩き、自然歩道に咲いた山の花の方へ平田会長を案内。幹全体にたくさん花をつけた純白のヤブデマリが霧のなかに浮かんでおり、平田会長は「こんなに咲くのですか」と驚いていた。
山頂の駐車場に戻る。ビニール袋のなかのごみはわずかだった。正午前、登山組が山頂駐車場へとやってきた。登山道にはゴミが多少あったため、下山時にもって帰るという。
全員が集合、筆者と平田会長が挨拶をし、背振少年自然の家の職員を紹介した。その後、全員、笑顔で記念撮影を行った。
自家用車組は所用があったため、昼食もとらず、朝の集合場所であるワッキーへと下っていた。登山組は昼食を含め50分休憩。太陽の温もりも霧で届かず、肌寒いなか、各々が気に入った場所で昼食をとった。スキー仲間やロータリークラブの面々はガスバーナーでお湯を沸かし、カップラーメンの準備をしていた。筆者も昔は同じようなことをしていたが、最近は面倒なので、昼食は一口サイズのアンパンと保温ポットに入れたコーヒーで済ませている。
山頂のゴミは背振少年自然の家が家庭ゴミとして持ち帰ってくれた。筆者は膝を痛めた参加女性を車に乗せ、椎原バス停に戻って登山組を待った。やがて登山組も椎原バス停に戻ってきた。登山組が合流したころにようやく日が差してきた。
登山中に拾い集めたゴミは女性会員が家庭ゴミとして持ち帰ってくれた。今回のゴミ処理は早良区役所の生活環境課へお願いしていたが、そんな必要もなかった。
天候がすぐれなかったものの、福岡平成ロータリークラブと共同で行った有意義な清掃登山だった。なお、撮影した動画を編集後、参加者と福岡平成ロータリークラブを対象に動画サイトに限定公開している。
(了)
2022年6月21日
脊振の自然を愛する会
代表 池田 友行関連キーワード
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