【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(6)】恐怖政治篇プロローグ:“福大出身者の盟主“につきまとう「独裁者」の噂
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我々は前連載(1)にて、朔啓二郎・福大学長が2021年度の特待生表彰式の場で披瀝した「福岡大学の先輩としてのメッセージ」コーナーの模様をお伝えした。
そこで朔学長が、自身の学生時代の“偉業“を次々と大スクリーンに映し出しつつ、列席者たちを自分の“威光“にひれ伏させるような自画自賛の演説を展開したこと、そのうえで、“君たちが入ったのは三流大学だが、私のおかげで東大や京大、九大といった一流大学の仲間入りをはたしたのだ“と言わんばかりの言葉で同コーナーを締めくくったことも、すでにご存じの通りである。
さて、そのなかの一コマを思い出していただきたい。1978年春、卒業の日を迎えた朔氏が医学部総代として壇上に上ったというくだりである。そのときのことを、朔学長は次のように述懐していた。
(朔学長)「6年生の時も成績1番でしたので、卒業生総代になりました。ステージの上で当時の河原学長から卒業証書、学位記ですけれども、これを授与されたときに、『将来僕は、河原学長の立っているその場所に立っている』と、心のなかでつぶやいていました。」
「河原学長の立っているその場所に立っている」とは当然、「学長になる」ということである。学長に恭しく頭を下げつつ、心のなかでは“いつかあなたのその座を私がいただく“などと考えていたとは、なんとも強烈な権力志向の学生である。
それを自ら、特待生表彰の祝いの場で得意げにしゃべる、その上再現ビデオを全学の教職員宛にメールで送りつけるといった振る舞いにはまったくもって絶句させられるが、ただ、福大では設立以来長いこと、教授ポストを旧帝大出身者に占有されてきたのである。とくに九大出身者は多く、「九大の植民地」などと揶揄されもした。医学部総代として壇上に上った若き朔氏は、九大(院)出の河原由郎学長が「授」け「与」える学位記を捧げ持ちながら、屈辱感をおぼえていたかもしれないと、想像したりもする。
いずれにしても、朔氏は卒業後、母校の内科学第二(循環器内科、2007年に心臓・血管内科学へと講座名変更)に入局し、米国留学を経て2000年4月に福大出身者として初の主任教授に就任した。2013年には医学部長となる。こうして学内出世の階梯を駆け上る、その道のりを通じて、かれの言動にはたしかに“福大医学部は福大卒のもの“というような一種の「民族主義」が色濃く表れていたと、朔氏を良く知る一人は振り返る。
そして、朔氏が学長になった現在、医学部医学科の基礎と臨床を合わせて三十数講座ある講座のうち、福大出身の教授はいまや三分の一以上となっている。福大を背負って立とうと、臨床に研究に邁進する医学部1期生・朔教授の後ろ姿を見て、後輩たちも負けじと勉学に励んだのだろう。“福大は福大卒の手で一流に“という朔氏のモットーは、まことに好循環を生み出しているようだ――外部の者の目には、福大医学部はそんなふうに映っているかもしれない。ところが、その実態は、そんな希望に満ちた明るい雰囲気であるどころか恐怖が支配しているらしいとの噂が、かねてより我々のもとに漏れ伝わってきていたのである。
真相をたしかめるべく、我々取材班は直接・間接合わせて数十人に上る関係者に、噂は本当か聞いてみた。そして、彼らの答えはいずれも「然り」であった。それも、医学部内部に渦巻く恐怖の源泉は他ならぬ朔教授そのひとであると、皆が口をそろえて訴える。「プーチン」「習近平」「日大の田中理事長」等々と、現代の独裁者たちになぞらえてかれを評する関係者のなんと多かったことか!北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)をもじって、「サク・ジョンウン」と呼んでいる者もいるとのこと。
そして、彼らの数々の目撃談から浮き彫りになったのは、医学部主任教授および医学部長というポストそれ自体に由来する特権――人事決定権と研究費――と、これに恐れをなす医学部スタッフたちの「自発的隷従」とを悪用し、自分の意のままになるよう医学部を改変していく朔教授の姿であった。その過程で恫喝まがいのこと、「見せしめ」となるような粛清まがいのことまで行われていたことが、我々が独自に入手した資料などからも裏づけられた。
「そういうことを目の当たりにし続けているうちに、大多数の医学部教職員は“黙って従う“という道を選ぶようになりました。もはや自浄作用は望めません。」(関係者A氏ほか)
「人前ではいつもニコニコ、温厚で包容力のあるジェントルマン先生のように振る舞っているが、裏ではまったくの別人」(B氏ほか多数)という朔教授。“福大出身者の盟主“のように振る舞いながら、かれは陰でいったい何をしてきたのか。データ・マックス特別取材班が、福大医学部の内なる声の代弁者として読者の皆さんにお伝えしていく。
【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史】「恐怖政治篇」(全9回予定)の幕開きである。目次(予定)はこちら:
【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(7)】
恐怖政治篇1:医学部教授選考への不当介入(1)――選考プロセスと医学部長の絶大な権限【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(8)】
恐怖政治篇2:腹心OBを手駒に使ったパワハラで、教授たちを意のままに【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(9)】
恐怖政治篇3:医学部教授選考への不当介入(2)――優秀な人材は、特に九大出身者は書類審査で落とせ!【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(10)】
恐怖政治篇4:朔医学部長の専横がもたらしたもの――福大医学部の地盤沈下と不信感の蔓延【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(11)】
恐怖政治篇5:抵抗者は徹底的に叩き潰せ!――子飼いを駆使した卑劣な排除と執拗な報復【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(12)】
恐怖政治篇6:「医者のくせにひとを病人にするのか、朔は……」【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(13)】
恐怖政治篇7:病院もわが領土?!――「病院長学長推薦」の権限濫用の疑いとその弊害(前)【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(14)】
恐怖政治篇7:病院もわが領土?!――「病院長学長推薦」の権限濫用の疑いとその弊害(後)【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(15)】
恐怖政治篇エピローグ:医学部子飼いメンバーが学内重要ポストを蚕食中!!どうかお見逃しなきよう。
(つづく)
【特別取材班】
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