2024年12月22日( 日 )

ハウステンボス買収の香港投資企業、USJ再建のマーケターと連携か

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 大型リゾート施設「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)を旅行大手の(株)エイチ・アイ・エス(以下、HIS)から買収する香港の投資ファンド「PAG」は30日、運営パートナーにマーケティング会社の(株)刀(大阪市西区、森岡毅代表取締役CEO)を選定する予定であると発表した。森岡氏はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)などの経営再建の実績で知られる。

 PAGはハウステンボスについて、アトラクション導入・イベント投資によるテーマパーク事業の拡大、テーマパークとしての魅力度向上による強固なブランド醸成により集客力を向上させられるとして、その成長性を高く評価。ハウステンボス買収を担当するPAGのプライベート・エクイティ・ファンド、PAG HTB Holdings(株)(東京都港区)の伊藤宏一代表は30日、「PAGがアジア全域で培った消費者向け事業の知見も最大限に活用し、ハウステンボスの経営陣及び社員の皆様と共に来場者の体験価値の継続的向上に取り組む」とコメントしている。

 今後、ハウステンボスはPAGのもとで営業を続行することになる。ただ、PAGはあくまで投資会社であり、ハウステンボスを運営目的で長期にわたって保有するとは考えにくい。新型コロナウイルス感染症の拡大で落ち込んだ観光需要が今後どのタイミングでどの程度戻ってくるかにも左右されるが、数年後に取得額よりも高値で売却することが予想される。

【茅野 雅弘】

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