2024年12月26日( 木 )

劇団道化、上海公演前に稽古を公開

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gekidan_douka 8月に「上海児童国際演劇祭」での公演を控える福岡県の劇団NPO法人「劇団道化」が12日、中国公演に向けた稽古の様子を報道陣に公開した。太宰府市の稽古場では、劇団員の長島宏さん、西村健治さん、野村勇作さんの3人が、中国で予定する演目「変変変(ベンベンベン/何に変わるかな)を演じ、脚本家でもある篠崎省吾理事長がメモを取りながら熱い視線を送るなか、稽古に取り組んだ。

 海外での公演とあって、「言葉」を主役にせずとも笑いが生まれる題材が中心のラインナップで、にんじんなどの野菜を擬人化しながら、音楽を口ずさみ軽やかなネタを披露。子どもから大人まで楽しめるような構成としている。篠崎理事長は、「現在はまだ調整期、幅広く関係者に見せることで意見を聞き、細かい修正点を加えていく。作り手と受け手の『温度』が違うこともあり、客観的に見ながら詰めていくことがこの時期の重要テーマ」と語り、音効や演出面に関しても披露中に細かくチェックを入れた。長島宏さんは「お客さんの笑い声が聞こえるとやはり充実感がある」とこれまでの公演に関して振り返り、西村健治さんは「お客さんにわかりやすく伝えたい」とモットーを話した。

 さらに箱を積み上げた高い跳び箱を飛び越すなどの大技を展開した野村勇作さんは「腕の力を使って飛ぶ。バランスがなかなか難しいが、決まると客席から大きな反応が見られる」と話した。中国語が堪能な野村さんは、公演を行う国によって言葉を使い分けながら演技。中国公演に向け、中国語での「セリフ回し」のイメージ作りにも余念がない。

 劇団道化では、これから公演に向け、関係者や地元の幼稚園児を招待するなどして演目を披露。客席の反応やレビューを見ながら構成を微調整しながら、8月上旬の上海公演に向けて体制を整える。篠崎理事長は「国によって若干、反応の違いはあるものの、笑いの『ツボ』は共通している。文化の架け橋となるような作品を作っていきたい」と意気込みを語っている。

【杉本 尚丈】

 

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