2024年12月23日( 月 )

これから加速化する地銀の経営統合(3)

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【表1】は地銀の24金融グループ(FG・HD)の概要である。
 今日は近畿財務局が管轄する池田泉州HDから沖縄総合事務局が管轄する金融グループ、おきなわFGまでの11社を検証していく。
・池田泉州HDの傘下銀行は第一地銀の池田泉州銀行(大阪市北区)の1行。
・関西みらいFGの傘下銀行は、第一地銀の関西みらい銀行(大阪市北区)と第二地銀のみなと銀行(神戸市中央区)の2行。
◆中国財務局が管轄する金融グループは山口FG、ひろぎんHD、ちゅうぎんFGの3社。
・山口FGの傘下銀行は、第一地銀の山口銀行(山口県)、北九州銀行(北九州市小倉北区)と第二地銀のもみじ銀行(広島市中区)の3行。北九州銀行は九州にある山口銀行の支店を分離して、2011年10月3日に営業を開始した、国内で最も新しい地方銀行。
・ひろぎんHDの傘下銀行は第一地銀の広島銀行(広島市中区)の1行。
・ちゅうぎんFGの傘下銀行は第一地銀の中国銀行(岡山市北区)の1行。
◆四国財務局が管轄する金融グループはトモニHDといよぎんHDの2社。
・トモニHDの傘下銀行は、いずれも第二地銀の香川銀行(香川県)と徳島大正銀行(徳島県)の2行。
・いよぎんHDの傘下銀行は第一地銀の伊予銀行(愛媛県)の1行。
◆九州財務局・福岡財務支局が管轄する金融グループはふくおかFG、西日本FG、九州FGの3社。
・ふくおかFGを管轄するのは福岡財務支局。傘下銀行は、第一地銀の福岡銀行(福岡市中央区)と十八親和銀行(長崎県)、第二地銀の熊本銀行(熊本市中央区)、みんなの銀行(インターネット専業銀行)の4行。
・西日本FGを管轄するのは福岡財務支局。傘下銀行は、第一地銀の西日本シティ銀行(福岡市博多区)と第二地銀の長崎銀行(長崎県)の2行。
・九州FGを管轄するのは九州財務局。傘下銀行は、いずれも第一地銀の肥後銀行(熊本市中央区)と鹿児島銀行(鹿児島県)の2行。
◆沖縄総合事務局が管轄する金融グループはおきなわFG。傘下銀行は沖縄銀行(沖縄県)の1行。

【表2】は第一地方銀行(62行)、【表3】は第二地方銀行(37行)の概要である。
◆2行以上の金融グループを見ると第一地銀は18行(29.0%)、第二地銀は11行(29.7%)となっており、約3割が金融グループ傘下行となっている。

<まとめ>
 青森銀行とみちのく銀行を傘下に置く下に置くプロクレアHDが今年4月1日に設立された。今月3日には愛知銀行と中京銀行を傘下に置くあいちFGが設立されている。
 また同日に、傘下銀行1行のしずおかFG(静岡銀行)、ちゅうぎんFG (中国銀行)、いよぎんHD(伊予銀行)の3社が設立されている。
 1行を傘下行とする単独の金融クループはすでに7社 (第四北越FG・三十三FG・十六FG・北國FG・池田泉州HD・ひろぎんHD・おきなわFG)が設立されおり、合計10社となっている。うち第四北越FGは第四銀行と北越銀行が経営統合後合併して第四北越銀行、池田泉州HDも池田銀行と泉州銀行が経営統合後に合併して池田泉州銀行となっている。
 単独の金融グループは有力地銀を傘下に置いており、「いつでも経営統合に応じますよ」という、サインではないだろうか。

【表1】地銀の24金融グループ(FG・HD)の概要
【表1】地銀の24金融グループ(FG・HD)の概要
【表2】第一地方銀行(62行)の概要
【表2】第一地方銀行(62行)の概要
【表3】第二地方銀行(37行)の概要
【表3】第二地方銀行(37行)の概要

(つづく)

【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】

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