2024年11月26日( 火 )

『脊振の自然に魅せられて』クリーンアップ登山を開催(前)

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第17回クリーンアップ登山 参加者 椎原バス停にて
第17回クリーンアップ登山 参加者 椎原バス停にて

 11月6日(日)、第17回脊振クリーンアップ登山を開催した。

 2008年に行われた、登山者のための脊振山系(脊振山~三瀬峠)道標設置事業を記念して、翌09年から福岡市早良区役所と西南学院大学ワンダーフォーゲル部が主体となって開催してきた背振クリーンアップ登山。その後、脊振の自然を愛する会が主催者として引き継いだ。以来、10年が過ぎた。

 例年、早良区役所が広報で参加者を募り、脊振の自然を愛する会のスタッフがリーダーとなり、西南学院大学ワンダーフォーゲル部が協力するという体制で行われている。

 登山ルートは早良区エリアで、参加者が飽きないようルートを毎年変えている。今年のルートは見晴らしの良い鬼が鼻岩(840m)に決めた。天気が良ければ、早良区の田園地帯を通して油山、福岡の市街地、博多湾、能古島、志賀島。空気が澄んでいれば壱岐まで見渡せる。右手の岩の向こうには広大な佐賀平野が展開し、陽の光が佐賀平野を輝かせ有明海が眩しく反射している。そして有明海の上に雲仙岳がぼんやり浮かんでいる。
 眼前には青々とした山裾の上に脊振山系の最高峰、脊振山(1,055m)が雄大に聳えている。陽だまりのなかで、のんびり時間を過ごせる最高の場所である。

 ここは脊振山から縦走路を歩いて2時間、椎原の登山口から1時間40分である。また佐賀方面から林道を利用して椎原西の縦走路まで車で上がれば、歩いて20分だ。
 脊振山系は身近なところにある山である。

 10月20日木曜日、早良区役所の女性係長、職員、ワンゲルの後輩と筆者の4人で、このルートの下見をした。区役所の職員は3年ごとに異動があり、この2人は初めてのクリーンアップ登山経験である。山歩きのトレーニングも兼ねての下見となった。

 椎原バス停から林道を歩くことになるが、この林道は昨年の豪雨で大規模な土砂崩れ、今年は台風14号で、追い打ちをかけたように杉の大木が道を塞いだ。登山道の倒木や、道を塞いだススキの手入れもしながら鬼が鼻岩まで往復した。

 途中、男性職員が肩から下げたスマートフォンがないのに気がついた。急いで登ってきた登山道を戻ってみたが見つからなかった。この一帯は携帯電話がつながらない。念のため、筆者の携帯から電話してみたがつながらなかった。

 職員は帰りに探しますと言った。通勤用のnimocaカードも入れていると。紛失したことを相当心配していると思ったが、本人は平気を装っていた。

 到着した鬼が鼻岩では天気も良く、すばらしい展望に職員2人も満足していた。
 ワンゲルの後輩は岩の上に寝転がり日向ぼっこをしていた。

 スマホ、スマホと左右に目を配りながら、登ってきた登山道を下っていく。
 すると沢ぞいの大きな岩の上に、スマホがあった。有ったというより置いて有った。登山者が見つけて置いてくれたのだろう。

 歩いてきた林道の途中に、「道路工事中 福岡市森林林政課」と大きな看板が立っていた。
 土砂崩れ地点から「侵入禁止」と簡単な看板で告知されていたが、ここで初めて目につくような大きな看板が立っていたのである。林道の途中にある小さな看板では、登山者も気づかないのではと思った。のちほど森林林政課に問い合わせると車も人も侵入禁止と分かった。

 クリーンアップ登山当日に通れないとなると、迂回するしかない。車ではいつも迂回用の林道を利用しているが、はたして徒歩での所用時間はどれくらいだろう、不安が過ぎる。
 後日、筆者が地図アプリを利用して歩いてみると、通常のルートからプラス10分程度であった。子ども連れの参加申し込みもあったが「子どもの足でも大丈夫」と判断することができた。

西南学院大学ワンダーフォーゲル部 学生とOBOG
西南学院大学ワンダーフォーゲル部 学生とOBOG

(つづく)

2022年11月14日
脊振の自然を愛する会
代表 池田友行

(後)

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