末吉福岡商工会議所会頭の体調不良。後継人事で揺れる
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大変な業務密度
末吉紀雄福岡商工会議所会頭の体調不良により様々な噂が出回っている。末吉会頭は5月より会頭としての活動をストップして治療・静養に励んでいるのだが、ここにきて「体調不良勇退説」が一部で飛び交わっているのだ。会頭の動向に関してはかん口令が敷かれているが、漏れ聞こえてくる噂の一部には癌の転移説で手術したというものもある。頭取は現在、70歳で老齢と言われる年齢ではない。だが、この福岡商工会議所会頭の業務は大変な激務である。体力・精神面での消費を余儀なくされる。過去においても任期途中で体調不良で会頭を辞任した例もある。
末吉会頭は2011年10月に前任河部浩幸氏から会頭のバトンを受け取った。1期3年間、つつがなく業務をこなし昨年14年10月より会頭として2期目の陣頭指揮を執ってきた。その矢先のことである。前任河部会頭時代は、持ち前の馬力ですべての役を領導していた。商工会議所は中小企業経営者の集まりである。あまりのワンマンぶりには反発が強まった。不満爆発寸前の2011年10月にバランス感覚に富んだ末吉氏が会頭に選ばれたという経緯がある。2期3年10カ月の末吉会頭の絶妙な気配りと采配には高い評価が下されていた。
七社会への大政奉還か副会頭昇格人事かの対立
現在、副会頭のポストは5名である。大半は中小企業・中堅企業を代表しているメンバーだ。末吉会長誕生の背景には中小企業・中堅企業を代表する会員の意向で会頭を初めて決定したという時代的意義があった。そこで次の会頭選択を巡って潜在的な路線対立が表面化始めた。まずは一方の旗頭は「現副会頭から会頭を選ぶべきである」という路線である。この意見を推すグループは商工会議所11部会長の面々である。「一緒に汗を流してくれる仲間が会頭になるべし」という立場から動いている。
一方、対峙するグループは「福岡商工会議所会頭は九州商工会議所連合の代表の顔を務めなければならない。それなりの企業ではないと箔がつかない」という見解を持って旧七社会から選ぼうという策動を練っている。こちらのグループの弱点は商工会議所組織決定に関与するパワーがないことである。だから天の声を演出しようとしている。たとえば元九電松尾会長の天の声を下させるという画策だ。路線対立は明確であるから激突するのは必須である。どういう動きが、水面下であれ、うごめいているにしろ、まずは末吉会頭自らが進退を決めることだ。一部では9月から会頭職の業務に復帰するという情報も流れている。両陣営とも早とちりして面目を失うことがないよう警告する。
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