九州地銀(18行)の2022年9月期(中間期)決算を検証する(6)
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【表】は九州地銀の2023年3月期の経営成績(予想)順位表である。
(1)九州地銀の金融グループの2023年3月期の親会社に帰属する当期純利益(予想)順位表
~この表から見えるもの~
◆2023年3月期の1位はふくおかFG。前期比+28億8,200万円の570億円(同比+5.3%)。
・2位は西日本FH。前期比+17億6,400万円の260億円(同比+7.3%)。
・3位は九州FG。前期比+83億4,500万円の250億円(同比+50.1%)と大幅な増益予想。
・ふくおかFGのシェアは52.8%。西日本FH24.1%。九州FGは23.1%で西日本FHに肉薄している。
・北九州銀行を傘下に置く山口FGの前期は▲130億500万円の赤字だったが、170億円(同比+300億500万円)と黒字転換予想。
◆経常利益(予想)はふくおかFG(830億円)、九州FG(365億円)、西日本FH(335億円)、山口FG(250億円)となっている。(1)九州地銀の2023年3月期の(親会社に帰属する)当期純利益(予想)順位表
~この表から見えるもの~
◆1位は福岡銀行。前期比+48億800万円の576億円(同比+9.1%)。シェアは40.6%。
・2位は西日本シティ銀行。前期比9億5,700万円の220億円(同比+4.5%)。シェアは15.5%。
・3位は肥後銀行。前期比+9億3,300万円の130億円(同比+7.7%)。シェアは9.2%。
・4位は鹿児島銀行。前期比+30億1,900万円の110億円(同比+37.8%)と大幅な増益予想。シェアは7.7%。
・5位は十八親和銀行。前期比▲2億5,000万円の106億円(同比-2.3%)。シェアは7.5%。5位までのシェア合計は80.5%と8割を超えている。以下シェアは省略する。
・6位は宮崎銀行。前期比+2,700万円の75億円(同比+0.4%)。
・7位は大分銀行。前期比▲7億7,600万円の46億円(同比-14.4%)。
・8位は熊本銀行。前期比▲6億2,800万円の45億円(同比-12.2%)。
・9位は佐賀銀行。前期比▲7,600万円の40億円(同比-1.9%)。
・10位は北九州銀行。前期比+29億6,000万円の32億円と10倍を超える大幅な増益予想。
・11位は豊和銀行。前期比▲4,800万円の8億円(同比-5.7%)。
・12位は南日本銀行。前期比▲14億6,200万円の7億5,000万円(同比-66.1%)と大幅な減益予想。
・13位は宮崎太陽銀行。前期比▲9億2,800万円の7億円(同比-57.0%)と大幅な減益予想。
・同じく13位は筑邦銀行。前期比+1億3,700万円の7億円(同比+24.3%)。
・15位は福岡中央銀行。前期比▲3億6,900万円の5億円(同比-42.5%)と大幅な減益予想。
・16位は佐賀共栄銀行。前期比▲2億7,900万円の3億6,000万円(-43.7%)と大幅な減益予想。
・17位は長崎銀行。前期比▲3,200万円の2億円(同比-13.8%)となっている。<まとめ>
ふくおかFGと福岡中央銀行は今月11日、それぞれ取締役会を開き両社が経営統合を目指すことで基本合意したと発表した。来年10月に、ふくおかFGが福岡中央銀行を完全子会社化する方向で協議を進めていくとしている。九州地銀18行のうち、金融グループ傘下行は福岡中央銀行を加えると過半数を超え10行。単独行は8行。単独8行の内訳は、第一地銀4行(宮崎銀行・大分銀行・佐賀銀行・筑邦銀行)。第二地銀4行(豊和銀行・南日本銀行・宮崎太陽銀行・佐賀共栄銀行)。そのうち前期比プラスは宮崎銀行、筑邦銀行の2行だけで、6行がマイナス。第二地銀は4行とも前期比マイナスとなっている。
これまで九州地銀の経営成績を検証してきたが、金融グループに属していない8行が単独で生き残っていくには厳しい経営環境にあり、今後は、ふくおかFG・九州FG・西日本FHの3金融グループおよびSBIホールディングス(金融持株会社)との経営統合を模索していくものと推測される。
(了)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】
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