2024年11月21日( 木 )

保健機能食品制度を議論、「栄養機能食品」は全成分の表示を再検討

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 内閣府の消費者委員会は2日、本会議を開き、特定保健用食品(トクホ)・機能性表示食品・栄養機能食品を含む保健機能食品制度の在り方について、同制度を所管する消費者庁と意見交換した。

 消費者委員会の一部委員から、保健機能食品制度の全般的な見直しを求める意見が寄せられた。

 これに対して消費者庁の担当官は、「栄養機能食品」の表示内容を見直す方針を明確にした。栄養機能食品では、ビタミン(6種類)・ミネラル(13種類)・脂肪酸(1種類)を対象に、各成分の機能を表示できる。表示内容は「鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です」など、国があらかじめそれぞれの成分ごとに定めている。

 消費者庁の担当官は、「20成分すべてについて、科学的情報や食事摂取基準に基づいて見直す方向で検討している」(食品表示企画課保健表示室)と説明。成分によっては表示できる機能を増やしたり、現在の文言を修正したりすることが想定される。検討作業は、今年3月に策定した「栄養成分の機能表示等に関する調査・検討事業報告書」に基づいて行う。

 トクホについては、トクホの1形態である「疾病リスク低減表示」の拡充を目指す考えを示した。消費者庁の担当官は「個別申請のニーズがあり、これに適切に対応することによって、『疾病リスク低減表示』は広がっていくと考えている」(同)と話した。

 また、機能性表示食品については、現行の仕組みを適切に運用する方針としている。

 消費者委員会の各委員からは、トクホの許可件数の伸び悩みを心配する声や、トクホと機能性表示食品の違いを消費者に周知するよう求める意見などが聞かれた。

【木村 祐作】

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