2024年12月22日( 日 )

古賀元幹事長、敵基地攻撃能力明記に懸念を表明

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 26日に八女市で開催された栗原悠次福岡県議会議員(緑友会・福岡県農政連公認・八女市八女郡選出)の県政報告会において、来賓として挨拶を行った古賀誠元自民党幹事長は岸田政権による敵基地攻撃能力の増強という方針について懸念を示した。

古賀誠元自民党幹事長
古賀 誠 元自民党幹事長

    古賀氏は、「今国際ルールを無視して自国のことのみを考える指導者が大変多い。そのため世界の安全保障が揺れ動いている。決して繰り返してはならない戦争の惨禍が再び起きるのではないかという不安が、現実のものとなってしまうのではないか」とウクライナ紛争などを念頭に発言、「国の安全保障とは、ただ軍事力を強化すればいいというものではない。岸田政権を支える宏池会は、我が国の安全保障は、いろいろな分野の見識を結集して抑止力を高めていくという考え方にある。あくまでも軍事力はそのなかの1つに過ぎない。大事なことは経済問題があり、食料自給率、農業問題もある。そういう力を総合的に合わせて抑止力とすべきとするのが宏池会、自由民主党の理念である」と強い懸念を示した。

 古賀氏の発言は、昨年12月に岸田政権が、抑止力としての敵基地攻撃能力保有について、国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の安全保障関連戦略文書(防衛3文書)を閣議決定したことに対し、「経済優先、専守防衛を理念とする保守本流の宏池会の伝統を壊すものだ」と警鐘を鳴らしているものとみられる。

 古賀氏は栗原氏の後援会最高顧問を務めている。会場のJAふくおか八女立野選果場には、三田村統之八女市長、角田恵一八女市議会議長はじめ、福岡県農政連八女支部、地元の支援者など約150名が集まった。

【近藤 将勝】

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