なぜ、福岡市選出県議団の政治力が弱体・劣化したのか!
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古川忠県議の逮捕 劣化の象徴
毎日新聞記者出身の古川忠福岡県議。4月29日朝刊に彼の逮捕写真が大きく載った。本人自身はどういう気持ちでいたことであろう。筆者より1学年下であり、いろいろと交流を行ってきた。政治家としての哲学、政策力、実行力には深く感銘を受けていた。
しかし、同氏の致命的な弱点は政治力(同志を募る能力)に欠けることであった。さらに大きな間違いは息子を後継者に選んだことである。彼の政治家としての思想・信条から逸脱している。まさしく現在の福岡市自民党県議団の劣化の象徴である(忠さんは現在、自民党を離れていたが――)。
昔は福岡市県議団が県全体を牛耳っていたことがある
早麻清蔵、新宮松比古と並べればある程度の年齢の保守層には懐かしさが込み上げてくるし、尊敬の念も蘇る。この2人はそれぞれ福岡市中央区、博多区選出の県政のドンとして仕切っていた。一昔前は福岡市にも大物県議として活躍した政治家の存在があった。
とくに新宮松比古氏とは深い関係にあった。同じライオンズマンという縁もあったのである。2010年の福岡市長選には自民党擁立候補として高島宗一郎氏を選んだのは新宮氏であった。言わば「高島市長の生みの親」であった。
蔵内勇夫県会議員の台頭
古川忠氏と同様に修猷館高校卒の武藤英治氏も同じ時期に城南区から県議として登場した。ラガーマンとしてフレッシュで突進力があった。福岡・大連未来委員会副委員長に座り的確な采配を行っていた。その縁で懇意にした期間の想いでは懐かしい。
1998年前後の武藤県議支援忘年会において、若手の支援者たちが「エイジ!国会ゴーゴー」というエールを送った。その期待に応じられることができなかった。結果、その後の政治活動に支障をきたしたのである。
武藤氏も古川氏と同様に政治力に欠けていた。自民党内での貸し借りの整理整頓・解決能力の面で能力を発揮できなかった。福岡市の大物県会議員であった早麻・新宮両氏のパワーが失われてきたと同時に、筑後市選出の蔵内勇夫県会議員が台頭してきた。
同氏の政治原点は政治力(貸し借りを駆使した政治手法)で子分たちを増やしていた。古川・武藤両県会議員も蔵内氏の軍門に下った。さらにパージされてしまった。「蔵内氏の政治力が高まるにつれて福岡市選出の県会議員たちの勢力が弱体化した」(福岡市自民党幹部談)という。
低レベルの福岡市選出県会議員団
今後、福岡県政の影響を与えきれる福岡市選出県会議員の登場は期待できない。今回、中央区から立候補となった岳康宏氏は予測通り落選した。「5時男」と言われていたが、驚くような落選ではなかった。
南区には自民党県会議員が2人いる。ベテランは今回が最後。古川氏同様に次回は息子に譲るという風評が流れている。もう1人は票を多くとったが、自民党内で指導する立場になれる人望はない。
早良区の自民党議員は今回、復活した人である。博多区・東区の議員は名前が浮かんでこない程度の代物。城南区は今回、新人が当選した。西区は「嘘つき議員」として名を馳せているろくでなし。これでは期待するのがドダイ無理なのである。
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