2024年12月04日( 水 )

4月の九州の鉱工業動向 IC(集積回路)の生産金額は過去最高水準

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 九州経済産業局は14日、4月速報としての九州地域の鉱工業動向を発表した。2023年4月の鉱工業生産指数(季節調整済)は103.5となり、前月比▲1.7%と3カ月ぶりの低下、前年同月比+5.7%と10カ月連続の上昇となった(【表1】)。

【表1】鉱工業生産指数と前年比の推移 九州経済産業局資料より
【表1】鉱工業生産指数と前年比の推移
九州経済産業局資料より

 業種別の生産指数では、13業種中で鉄鋼・非鉄金属、金属製品、電気・情報通信機械、輸送機械、プラスチック製品など7業種が上昇した一方で、汎用・生産用・業務用機械、電子部品・デバイス、鉱工業など5業種が低下した。1業種は横ばいとなっている。

九州における、四輪自動車とIC(集積回路)の月別と累積生産動向

 四輪自動車の生産台数は113,232台と前月比▲14.9%、前年同月比+37.4%となった。昨年5月は半導体や部品供給不足もあり工場の稼働停止などがあったが、今年4月末時点で昨年5月末の累積を上回っている(【表2】)。

【表2】九州の四輪自動車の月別と累積生産動向 九州経済産業局資料より
【表2】九州の四輪自動車の月別と累積生産動向
九州経済産業局資料より

 また、IC(集積回路)は、生産数量で 3億8,349万個、前月比▲14.2%、前年同月比▲13.7%となり、金額で708億2,500万円、前月比▲26.4%、前年同月比+16.1%となった。生産数量としては4月までの累積で13年以降としてはもっとも生産数量が低い水準にあるが、生産金額としては13年以降最も高い水準にあることが分かる(【表3】)。

【表3】九州のIC(集積回路)の月別と累積生産動向 九州経済産業局資料より
【表3】九州のIC(集積回路)の月別と累積生産動向
九州経済産業局資料より


鉱工業指数:生産、出荷、在庫に関連する諸活動を体系的にとらえたもので、価格の変動を除いた量的変動を示す数量指数であり、基準年(=15年)の平均を100としている。
季節調整済指数(季調済):生産活動等の季節的要因(たとえば、製品の季節需要や大型連休の影響等)による変動を除去し、月々の生産等の動向を前月比で比較できるよう調整を行った指数のこと。
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【寺村朋輝】

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