2024年11月24日( 日 )

グループとしてスケールメリットを生かし、九州内で確固たる地位を確立

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(株)カンサイホールディングス

大規模展示会を久々に開催
若手の成長の場にもつながる

 電気設備資材の総合商社、(株)カンサイホールディングスは2023年、会社設立69年を迎える。中核企業の「(株)カンサイ」をはじめとして、グループ企業11社、九州内に約30拠点を要する。直近の売上高は314億円を超え、歴史も業績も業界では九州トップ企業である。事業内容は、電気設備資材の販売、省エネに関するコンサルティング、電気工事・空調設備工事、住宅設備機器販売と幅広く、グループとして一括仕入れが可能なことから、圧倒的な仕入れ力を誇り、取り扱いアイテム数の豊富さは、他社の追随を許さない強みをもっている。

 同社の歴史を紐解くと、高度成長期の雰囲気が感じられ始めた1954年に遡る。この年、創業者・忍田楢蔵氏が電気設備資材に目を付け、福岡を拠点に関西電業(株)を設立、事業をスタートさせた。その後、いくつかの事業を分離独立させたり、他社を吸収合併したりと、業容拡大していく。95年に、関西電業の2代目として忍田勉氏が社長に就任すると、さらに規模を拡大、2013年にはホールディングス体制を敷き、現在に至る。

(株)カンサイホールディングス 代表 忍田勉氏
(株)カンサイホールディングス
代表 忍田 勉 氏

    現代表の忍田氏の座右の銘は「継続は力なり」。長きにわたり事業を継続・拡大してきたことは業界内外からも高く評価され、20年には、(公財)経営者顕彰財団が主催する「経営者賞」も受賞している。また、同年には、福岡商工会議所の副会頭にも就任し、地域経済の活性化にも一役買っている。

 電気設備業界は他業界に比べて、新型コロナによるマイナスの影響は少なかったといえる。福岡エリアの建設ラッシュや資材の高騰などもあり、それなりの業績は保った。とはいえ、忍田氏が「継続は力なり」にこだわってきた、大規模展示会「カンサイフェア」やアマチュア選手たちのゴルフトーナメント「カンサイCUP」、年始恒例の賀詞交歓会など、数々の主催イベントは縮小・中止を余儀なくされたという。とりわけ「カンサイフェア」は、同社のメインの取引先である電気工事店と協賛メーカー、グループ企業が三位一体となってつくり上げる、業界内でも規模の大きな展示会だ。開催期間中だけで、年間売上の1割近くの数字が見込めるという。

 忍田氏によると、「40年以上にわたり毎年継続して行ってきましたが、イベントはコロナの影響を受けました。20年は業界でも珍しいオンラインで『WEBカンサイフェア』として実施しましたが、さすがに例年のような売上はまったく望めませんでした」と残念がった。とはいえ、入社2、3年目の若手社員が中心となってつくり上げる大規模なイベントとあって、社員の成長には大いに貢献しているという。忍田氏は「カンサイフェアの実施は、若い社員にとっては年に一度の一大イベントです。多くの取引先の方たちと触れ合うことも良い機会になっていますし、彼らの成長の糧になっていると思います」と話す。23年は7月28日と29日の2日間、福岡国際センターで開催される。「コロナ明けで、久しぶりに従来通りの規模で行われるので、大変楽しみにしています」とのことだ。

大規模展示会「カンサイフェア」
大規模展示会「カンサイフェア」

SDGsを視野に、佐賀に九州最大級の
バイオガス発電所を建設

 同社は佐賀県玄海町に、九州で最大規模のバイオガス発電所を建設している。同町内の畜産業者から1日190tもの牛糞を調達し、それらを発酵させることで発生する熱を利用して、発電するというものだ。CO2の排出が少なく、次世代のエネルギーとして注目を集めている。1年間で一般家庭の約4,500世帯分の年間消費に匹敵する電気を発電することができるという。総事業費は20億円以上、グループ内でも大規模な新規事業で、いよいよ23年夏には稼働開始の見込みだ。

23年夏に稼働開始する「玄海バイオガス発電所」
23年夏に稼働開始する「玄海バイオガス発電所」

    「このビジネスモデルが定着すれば、このスキームを他地域で広げていくコンサルティング事業などへの発展も期待できます。SDGsの取り組みの1つとして環境にも目を向けていかなければなりません。年間で3,700tあまりのCO2を削減する効果も見込めますし、牛糞の処理に困っている地元の畜産業界に対しても社会貢献につながれば良いと思います」と忍田氏は話す。

業界では稀有な定期採用
意欲ある若者にきてほしい

福岡市博多区東比恵の本社ビル
福岡市博多区東比恵の本社ビル

    そんな同社には今春、グループ全体で24人、高卒、専門卒、大卒と幅広い年齢の新人が入社した。同社は九州内の各県でグループ企業が分かれており、地元からの採用にもこだわりを見せている。同社の会社説明会は、入社3、4年目の若いスタッフが中心となって実施する。応募してくる学生たちに、若い目線で同社の魅力を伝えているという。23年6月現在、次年度の採用活動はすでに始まっていて、来春入社予定の学生は中核企業の「カンサイ」を中心に、15人程度の採用を計画しているという。

 忍田氏は「グループ全体で約300人の社員がいますが、平均年齢も40歳前後と徐々に若返りつつあります。自身の地元で、若い社員が意欲的に働ける環境だと思います。少しでも上に上がりたい、何でも吸収したいという、意欲のある若者にぜひ応募してきてもらいたいです」と期待を寄せている。

 これまで築き上げてきた強固な信頼と実績で、24年には設立70年という節目の年を迎える同社。九州において、業界トップ企業として存在感をさらに高められると自負する若者はぜひ、同社の採用にエントリーしてみてはいかがだろうか。


<COMPANY INFORMATION> 
代 表:忍田 勉
所在地:福岡市博多区東比恵3-32-15
設 立:2013年10月
資本金:9,600万円
TEL:092-481-9101
URL:https://kansaihd.co.jp

<RECRUIT> 
募集職種:総合職
応募資格:大卒、専門学校卒
採用実績:24人(グループ全体)
採用予定:15~16人((株)カンサイ)
問合せ先:092-481-9110(採用担当直通)
採用担当:田村、坂田
URL :https://kansaihd.co.jp/recruit-top/


<プロフィール> 
忍田 勉
(おしだ・つとむ)
1948年生まれ。奈良県出身。明治学院大学法律学部を卒業後、74年に実父の経営する関西電業(株)に入社、95年に2代目社長に就任する。現在、九州電設資材卸業協同組合理事、全日本電設資材卸業協同組合連合会顧問、福岡商工会所副会頭などを務める。

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