「食卓に小さなHAPPY!を」届ける、『こころ至上主義』で快進撃の博多とよ唐亭
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(株)喰道楽
『福岡のソウルフード』を目指す
福岡の街中のあちらこちらで目にすることが多くなった、「指差しオジサンの赤い看板」でお馴染みのテイクアウト専門の唐揚げ店「博多とよ唐亭」。リーズナブルでおいしい看板商品「げんこつからあげ弁当」を武器に確固たるブランドを築き上げ、福岡都市圏を中心に店舗網を拡大中の人気のお店だ。
同店の看板商品「げんこつからあげ」の魅力は、何といっても揚げ立てアツアツ&ジューシーさ。ニンニク不使用でありながらもヤミツキになり、かつ毎日飽きずに食べられるような絶妙な味付けは、綿密に調整された自社オリジナルのレシピによるもので、今なお改良を重ねながら日々ブラッシュアップを続けている。
同店を展開しているのは、福岡県粕屋町に本社を置く(株)喰道楽。代表取締役を務める豊永憲司氏は、看板でポーズを決めているあの「指差しオジサン」本人だ。
「おかげさまで、多くのお客さまに支持されて、ここまで店舗網を拡大することができました。実は2022年の夏に一度、『げんこつイノベーション』と称して、一口サイズの食べやすい大きさへのリモデルを試みたことがあります。ですが、すぐにお客さまから電話やメール、SNSなどで『げんこつじゃなければ、とよ唐亭じゃない』『あのげんこつが大好きだったのに』『何とか戻してもらえませんか』などのご意見が殺到しました。そのため、1週間でリモデルを撤回して元のげんこつからあげに戻しました。結果としてイノベーションは撤回を余儀なくされましたが、我々のげんこつからあげが、これだけ多くのお客さまから愛され、根強い支持を得られているのだということを実感でき、本当にありがたいと感じた次第です。ラーメンやもつ鍋などと並ぶ『福岡のソウルフード』となれるよう、今後も『げんこつからあげ』の美味しさをさらに追求していきたいと思います」(豊永社長)。
なお、入念に準備を進めてきたイノベーションは、実装こそ叶わなかったが、その準備期間中の試行錯誤の過程のなかで開発した新技術などが、オペレーションの負担軽減といった違うかたちで同社のプラスになっているようだ。
『仲間』への想いも綴った
初の本を出版その豊永社長は23年1月、初となる自身の本、その名も「繁盛店にはわけがある~小さなハッピーを届け続ける『とよ唐亭』のこころ至上主義」を出版した。
「その夜、豊永憲司は死さえも覚悟していました。」──というセンセーショナルな書き出しから始まる同書には、豊永社長がいかにしてテイクアウト専門の唐揚げ店業態に行き着き、福岡都市圏で知らない人がいないほどの繁盛店にまで成長させることができたのか、その試行錯誤の過程や同店の誕生秘話、豊永社長の心境、そしてスタッフやお客さまへの感謝の想いなどが、ありありと綴られている。
同書のなかで、豊永社長がとくに訴えているのは「こころ」の大切さだ。これまでの経験から、小手先で一時的に売上を伸ばしたとしても、中身がないことには長続きしないことを痛感している豊永社長は、経営者には利益追求の前に、他者に共感する心や変化を恐れない有機的なしなやかさこそが求められている、と説く。「売上げ至上主義より、こころ至上主義であれ。」とは、そんな豊永社長の考え方が端的に込められた言葉だ。
「今回、初めて本を出させていただきましたが、会社の歴史を振り返りながら、これまでの人生を俯瞰して見つめ直すことで、改めて気づかされたことがあるなど、私自身の励みにもなりました。この本を一番に届けたい相手は、何といっても、ともに働いてくれている『仲間』であるスタッフのみんなです。この本を通じて私の考えや想いが伝わり、会社の理念や目指すべき方向性をより深く共有できたらいいな、と思っています」(豊永社長)。
そんな豊永社長だからこそ、自社のリクルーティングに際して重視しているのは、能力の高い低いよりも、「人として信頼できるか」「この人と一緒に働きたいか」「理念に共感し、ともに頑張ってくれるか」──などの『人間力』だという。同社の採用情報ページで掲げられている「大きな会社より、大きくなる会社で。」というフレーズには、単なる社員ではなく、一緒に会社を成長させていく『仲間』を増やしたいという考えが表れている。
店舗拡大の傍らで
新たな『柱』も模索中23年4月にオープンした「九産大駅前店」(福岡市東区)を含めて、同社は福岡都市圏を中心に51店舗を展開。今後も出店可能な立地があれば、周辺のマーケティングや自社競合の影響などの事前調査を重ねたうえで、福岡都市圏だけでなく、北九州エリアや久留米エリアなどにも店舗網を拡大していきたい意向だ。
一方で、同社は唐揚げ以外の業態の模索にも注力している。「以前は『100店舗を達成するまでは、脇目も振らずに唐揚げに専念!』と思っていたのですが、コロナ禍や原材料費高騰などの急激な時代の変化の波を受けて、唐揚げ1本にこだわり過ぎるのもどうかと考えを改めました。唐揚げがメインであることに変わりはありませんが、事業環境の変化にも揺らぐことのないよう、もう1本くらいは別の『柱』をつくっておこうと、今チャレンジをしているところです」(豊永社長)。
チャレンジの第1弾として、試験的に一口サイズのどら焼きのお店を開店。だが、思ったほどの手ごたえを感じられず、わずかな期間で閉店の判断を下した。前述のげんこつイノベーションの早期撤回にも表れているが、「新規事業を始める際には、同時に引き際を意識しておくことも重要だと考えています」(豊永社長)というように、大胆なチャレンジ精神や行動力の傍らで、臨機応変な軌道修正を可能とする冷静な判断力を持ち合わせていることが、同社躍進の原動力といえるだろう。現在はすでにチャレンジ第2弾もスタートしており、今後もトライ&エラーを重ねながら新たな『柱』の模索を続けていく意向だ。
「食卓に小さなHAPPY!を」届けるべく、アツアツ&ジューシーな唐揚げで多くのファンを魅了してきた同社。今後は唐揚げ一本槍にこだわらず、新事業の展開も進めながら、さらに大きな『HAPPY』の輪を広げていくだろう。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:豊永 憲司
所在地:福岡県糟屋郡粕屋町若宮2-22-14
設 立:2009年9月
資本金:1,000万円
TEL:092-939-6677
URL:http://toyokara.com<RECRUIT>
募集職種:店長候補/マネージャー候補
応募資格:経験・学歴・資格・年齢・性別・
転職回数・社会人経験などすべて不問
採用実績:2022年度/新卒1人
採用予定:若干名
問合せ先:092-410-0091
採用担当:白川
<プロフィール>
豊永 憲司(とよなが・けんじ)
1970年8月、福岡県志免町出身。大濠高等学校卒業。20代のころから数々の事業に挑戦・失敗するなかで自分なりの事業戦略を編み出し、現在のテイクアウト専門の唐揚げ店「博多とよ唐亭」に行き着いた。2007年の個人創業を経て、09年9月に(株)喰道楽を設立し、代表取締役に就任。法人名
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