「健康住宅」ブランド 都心の3階建住宅や幼稚園にも
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健康住宅(株)
「メリットしかない」美しい現場管理とは
健康住宅(株)が手がける住宅の特長は、性能の高さだ。高気密高断熱の住宅は家中の温度が一定に保たれ、ヒートショックも起きにくく年間を通じて快適に過ごすことができる。建物の断熱性能には窓が大きく影響するが、健康住宅では、すべての窓で断熱性最高水準のトリプルガラス樹脂サッシが標準仕様となっている。
また、全棟で気密測定を行う会社は、福岡にはまだまだ少ないが、1,800棟超の引き渡し実績を誇る同社では、「高性能住宅」を謳い始めた1棟目から気密測定を欠かさず行ってきた。どんなに高断熱な住宅でも気密性が低ければ、意味を成さないからだ。年間に引き渡す90棟余りのうち、4割以上がOB顧客からの紹介だという事実こそ、高性能住宅の品質の高さを物語っている。また、紹介につながっている要素の1つが、美しい現場管理だ。同社の畑中直社長は、「現場がきれいなことは、メリットしかありません。ゴミが減る、ミスが減る、コストも減る、なにより気持ちいい。建築現場を見に来られたお客さまも大変喜んでいただいているようです」と話す。
上棟予定が記された社内のホワイトボードには、「着工待ち」が溢れんばかりに並んでいる。品質を確保するために年間着工棟数を制限していることで、着工待ちが発生しているのだが、「最大10カ月待ちでも健康住宅で家を建てる」決断をする施主が多いのは、品質に基づくブランド力の賜物だ。
社員大工制度は10年以上前から採用
2018年7月には世間に先駆けて「SDGs宣言」を行い、21年にはSDGs推進室を新設した。SDGs17の目標のうち、とくに健康や省エネ、伝統技術の継承、そして住み続けられるまちづくりなどは、同社の事業内容と驚くほど合致している。優れた省エネルギー住宅を表彰する「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー2022」では、12年連続でのダブル受賞となるなど、外部からの評価も高い。さらに、ジェンダー平等についても、全社員の半数が女性の同社では創業時から男女で待遇差は設けておらず、産休や育休制度も充実。復帰しやすい体制を用意することで、「産休後の退職もここ10年はまったくない」(畑中社長)という。また、高い施工品質が強みの1つである同社では、技術の承継に貢献し、将来的にも高い施工品質を継続させるため、10年以上前から社員大工制度を採用。現在では社員大工は13名、うち8名が棟梁に育っている。なかには親子で社員大工になった例もあるという。
また住宅会社としては珍しく、営業の歩合制を廃止して久しい。施主に対しては、営業・設計・インテリア・施工などチームで対応。提案やアフターフォローを充実させることで、施主との関係性を深めることができ、やりがい創出にも貢献しているという。その結果、離職率が劇的に低下し、出戻り社員も8名にまで増えた。「彼らは、昔の当社のことをよく知っているし、独立して苦労した人もいます。その経験は我が社にとって大きな戦力です。転職経験のない社員の、良き相談相手にもなってくれているようです」(畑中社長)。
県産材活用にも積極的、
糸島市では2棟の幼稚園同社では住宅建築に福岡県産材を活用しているが、22年8月には、その調達先である八女市の森林見学バスツアーを開催し、参加者からは大変な好評を得たという。「子どもたちに森林や木材が生きていることを知ってもらうため始めたものですが、とても喜んでくれました。また、ツアーには従業員やその家族も参加しました。私たちが企業価値をどのように高めていけるのか、あるいは何のために住まいの提供を行っているのかを理解し、仕事に取り組むモチベーションを高める機会にもなりました」(畑中社長)という。今後も定期的に実施していく考えだ。
なお、福岡県産材の活用は非住宅分野でも推進しており、糸島市では木造幼稚園(平屋建)建設を手がけた。完成は23年7月予定で、設計から施工まで健康住宅グループによるものだ。幼稚園は2棟の建物からなり、1棟は木造軸組工法、もう1棟はCLT工法とそれぞれ異なる工法で建てられ、2棟の延床面積は約1,500m2となる。「中規模施設であれば、私たちのような地域ビルダーにも受注できるチャンスがある」(同)と意気込む。
4棟の施設が集まる伊都住宅公園
外断熱工法に絞って住宅をつくってきた健康住宅は、内断熱工法の取り扱いも開始した。これについては、「外断熱がベストに近いことは間違いありませんが、日々工法は進化しています。断熱材を吹付発泡にすることで、原価の安い内断熱でもベターな家をつくることができます。外断熱と内断熱の良さを並べてみられるのが、伊都住宅公園です」(畑中社長)と話す。
19年5月、伊都住宅公園はオープンした。約600坪の敷地に外断熱工法、内断熱工法それぞれで建てられた2つのモデルハウスが並ぶ体験型施設で、22年10月には、伊都住宅公園内のセンター棟「住まいミュージアム」が完成した。住まいミュージアムはCLT工法で建てられ、林野庁のCLT活用建築物棟実証事業制度が活用された。使用した木材はすべて国産材。全国的にもまだ珍しいCLT工法の建物を見学できる、プロ向けにも開かれた施設となっている。
さらに、23年3月には、伊都住宅公園内に4棟目の新施設がオープンした。新発想施設「凛空 Link-u」は、健康住宅が手がける3階建住宅を体験することができる施設で、1階にはインテリア・雑貨SHOP「BION」を併設、2階は3階建ならではの2階リビングを体験できるほか、3階には敷地環境調査と最新のデジタル技術によるシミュレーション体験ができる「DIGITAL MUSEUM」が設けられた。ここでは、敷地形状や面積に合わせた住まいづくり体験ができる施設だ。
同社が掲げるビジョンは、「GOOD COMPANY with GOOD PEOPLE」──畑中社長は最後に、「出社するのが楽しく、社内の雰囲気が良くて、仕事には厳しい。きちんと利益を出しつつ、社員さんが世間から『良い会社に勤めていますね』と認められる。少しでもこのビジョンに近づけるよう、これからもさまざまな取り組みを進めてまいります」と話してくれた。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:畑中 直
所在地:福岡市城南区別府5-25-21
設 立:1998年8月
資本金:2,000万円
TEL:092-846-3000
URL:https://www.kenkoh-jutaku.co.jp<RECRUIT>
募集職種:(新卒・中途)営業職、
設計プランナー職
採用実績:2023年度(新卒)/5人
採用予定:若干名
問合せ先:092-846-3000
採用担当:人事部 石倉
<プロフィール>
畑中 直(はたなか・すなお)
1959年4月26日生まれ。福岡市出身。上智大学を卒業後、98年に健康住宅(株)の代表取締役に就任。福岡でいち早く高性能住宅「外断熱工法」を採用。明朗な性格で、従業員のみならず、施主や取引業者など人望は厚い。法人名
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